これは試練か宿命か

首都圏と東北を巡った研修ツアーも5ヶ所が終了し、ようやく2度目の週末を迎えられた。

各会場とも順調に進行し、予定時間よりも短めに終わる事が出来たので、特に長距離移動の必要のある受講者には喜ばれたと思う。逆に、いつもに比べて研修コンテンツの中身が薄いのかと勘繰られてしまうかも。

研修受講者には受講後にアンケートをお願いしている。WEB上のファイルに記入してもらい、その集計表は毎日トレーナーにメール配信されるという仕組みになっている。そこにはセッション毎の理解度や満足度を6段階評価してもらったり、意見・要望などのフリー記入欄も設けられている。

大部分の受講者は研修に積極的に取り組み、翌日からの活動に役立つ知識やスキルを吸収し、アンケートにも前向きの回答をしてくれるので、彼らからの意見や要望は今後のより良い研修のための参考となるものが多い。

だが、中には恣意的に低い点数をつけたり、明らかにネガティブな批判を書いて来る受講者もいる。せいぜい1会場1~2人くらいなのだが、大抵の場合、記名されているので自ずとネガティブ意見の常連者は決まって来る。そういう回答は、研修に対する捉え方の違いか、不満のハケ口と受け止めて流している。

ところが、ある会場の受講者の回答はちょっと趣きが異なっていた。

「目新しいものがなく、全て既知の内容だったので、貴重な営業時間が惜しく思えた」
「態度が大きく、プレゼンも聞き取りづらく、言葉使いも汚く、話を聞いていて気分が悪くなった」

実はこれ、他ならぬ私への指摘だったのである。意見という枠を超えた辛辣な個人攻撃、しかも無記名だったため個人は特定できない。

こう見えても結構デリケートなタチで、研修職人を天職とも思っている私にとって、これには少なからぬショックを受けた。

自分で振り返っても、意識して基本は「ですます体」で通しているし、受講者とはほとんど敬語でやり取りしている。念のため、初日からパートナーを組んでいるW子やY子に確認したが、2人とも私の態度や言葉遣いに初日から変化はなく、汚いと指摘されるような言葉も発していないと言う。

じゃあなぜ? さらに思い返してみると、一つ思い当たるフシがあった。

この会場の受講者は、トレーナーが前に立ってセッションを始めようとしても私語を止めない。座席の移動をお願いしてもすぐに動こうとしない。受講姿勢の個人差が大きい。休憩時間後の帰室もダラダラと遅れて入って来る。それを受講者の上司である所長達は注意すらしない。

私のセッションの時もそれが見られたため、少しキツメに指示したりした場面があった。もしかしたら記入者はその時の当事者だったのかもしれない。それでなくても営業的な部分では昔の経験を踏まえて少々アグレッシブに語ってしまう面があるのをいつも反省する私なので、それらとの相乗作用がそう書かせたのかも、とつい想像してしまう。

ともあれ、ここまであからさまな攻撃は何年振りだろうか。しかも無記名というのは初めてである。

W子もY子も、言いたい事があるのなら堂々と名乗ればいいのにと言っていた。これじゃネットの書き逃げと同じレベルだから気にする事はないですよと2人には慰められたものの、これは1000人を超す受講者に相対するトレーナーの通るべき試練なのか?

受講者に出来るだけ役立つお土産を持って帰ってもらおう、明日からの活動のためにモチベートしようと熱を入れて語れば語るほど、ごく一部の受講者とはいえ、アレルギー反応を起こされるというのは、トレーナーの未熟さゆえの宿命なのか?

「全ての受講者が完全に満足できる研修」は永遠の見果てぬ夢であり、「そもそもそんな研修など存在しない」というのは厳然たる事実なのだが、いざこういう事が起こってみると改めてそれを実感させられる。

同時に、いっその事、ニコニコ顔と当たり障りのない語り口で淡々とコンテンツを伝えるだけに専念する研修スタイルの方が無用な敵を作らずに済むだけいいのかな、などと弱気の虫が顔を覗かせたりするのである。

さて、残すはあと2週間、7会場だ。





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Chaie<チャイ>

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最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

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