国民不在の代表選の陰で

昨日の民主党代表選で、野田佳彦財務相(54)が海江田万里経産相(62)との決選投票の末、新代表に選出され、今日の衆院本会議で第95代の首相に指名される。

5名の候補者が出馬した1回目の代表選での得票数は、海江田氏143票、野田氏102票、前原誠司前外相(49)74票、鹿野道彦農水相(69)52票、馬淵澄夫前国交相(51)24票だった。この結果から野田氏と海江田氏による決選投票となり、野田氏215票、海江田氏177票の得票数だった。

それにしても下馬評で有利とされた前原氏、民意とは裏腹に党内の支持者がこれほど少なかったのは、民意との乖離というより、自身でも反省していたプライド高きオコチャマ人格の問題だったのだろう。

海江田氏は約120人の最大勢力を率いる小沢氏や鳩山氏の全面的な支持を受け、1回目の投票では最多の票を集めた。しかし、海江田氏を通じた小沢氏の影響力を懸念する中間派の支持を野田氏が集め、決選投票では海江田氏の票を上回った。

小沢&鳩山グループの票を獲得して慢心した海江田氏に対し、決選投票へ持ち込んで勝利する作戦を描いた野田氏の作戦勝ちだった。野田氏は勝利の弁で「ノーサイド」などと、いみじくも前回勝利した菅氏と同じ言葉を発したが、どっこい小沢vs反小沢の構図は決して霧消してはいない。

ネット上のコメントは、小沢氏の操り人形となる海江田氏よりはマシとの意見も目立つが、逆に野田氏は財務省の操り人形の増税路線派で大連立推進派でもある。民主党マニフェストにも載せていないこの方針変換を国民の信を問う事なく進められたら大変だ。「新首相の最初の仕事は解散総選挙」との声も大きい。

解散総選挙をしないのなら、山積する内外の諸問題への対応を短い任期中に国民に見える形で実行できるかどうか。新代表=新首相の真価はこの一点に尽きる。もしも今後、自身の印象とカブるように自身がやってる事の輪郭がよく見えないなどと指摘されでもしたら、彼はそれまでである。

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読売新聞の記事である。

東京電力が2008年に福島第一原子力発電所に従来の想定を上回る10m以上の津波が到来する可能性があると試算していた事が政府の事故調査・検証委員会で明らかになったが、東電は同じ試算で高さ15mを超える津波を予測していた事が24日わかった。

東日本大震災で同原発は14~15mの津波に襲われたが、「想定外の津波」としてきた東電の主張は、15m超の遡上高の試算が明らかになった事で崩れた。東電は試算結果を津波対策強化に生かさず、大震災4日前の今年3月7日になって原子力安全・保安院に報告していた。

東電によると、国の地震調査研究推進本部が2002年7月に新たな地震の発生確率などを公表したのを受け、2008年にM8.3の明治三陸地震(1896年)規模の地震が福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。第一原発の取水口付近で高さ8.4~10.2mの津波が襲来。津波は陸上をかけ上がり、1~4号機で津波の遡上した高さは海面から15.7m、同5・6号機で高さ13.7mに達すると試算した。

同社が25日の記者会見で明らかにしたところでは、2008年6月、武藤副本部長は試算結果の報告を受け、それまで津波の計算に使ってきた土木学会の指針を見直すよう、同学会に要請する事を了承した。試算結果は2010年6月までに武黒副社長にも報告されたが、取締役会で議論される事はなく、非常用発電機を高台に移すなどの対策も取られなかった。

東電と政府はこれまで「地震と津波は想定外」と言い続けて来たが、実は想定内だったという事だ。国民を欺き続けた揚げ句、世間の関心が民主党代表選に集まっている時期を狙って白状した。当事者として試算があるのは最初から分かっていたのだから、完全な確信犯である。

なぜ、今まで黙っていたのか? 単に世間の批判を恐れたというだけではない。それは賠償問題への思惑が絡んでいたはずだ。東電は「地震と津波は想定外の自然災害だったから賠償は政府の責任」という論法で生き残りを図ろうとした。

ところが「想定内の津波だった」となれば、東電が責任逃れできなくなる。だから、賠償枠組みが決まるまで隠し通そうとしたに違いない。政府も知っていながら賠償支援機構法が成立するまで黙っていた。

原発事故を巡ってまた一つ重大な情報隠蔽が明るみに出た。東電と政府は間違いなく「共犯関係」にある。これでは信頼回復などあり得ない。

・・・・・・・

芸能界を揺るがせた島田紳助の電撃引退発表の時期とも符合する。全マスコミがこぞって追うようなニュースがあると、その陰で国は重大な案件を決めたり、こそっと発表したりするから注意しろと囁かれていたが、もしかして今回はこれか?

だとしたら、思わず嗤っちまうくらい国も民主党もレベルの低さは変わらんな。





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Chaie<チャイ>

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最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

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