最初のヤマ場はどうやら越えそう
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で、翌日からの出張は社内研修ツアーではなく、札幌のとある施設での製品説明会からスタートした。午後便で羽田を発ち、実質30分程度の説明会を実施。札幌に行くたびに寄る定番の美味い店があるのだが、今回は次の日の朝から東京で研修がスタートするため、どうしてもこの日のうちに帰京しなければならないからそんなヒマはない。文字通り「札幌日帰り弾丸ツアー」で、こんなの生まれて初めての強行軍だったわ。
帰宅したのは夜の11時を回っていた。ここから研修スライドの最終チェック。札幌での説明会の相手がインテリジェンスの塊のようなDr達だったので、直前までその仕込みに費やし、いつもの自己予演会を担当パート全てで完了できなかったからである。
ダウンロード直前まで奮闘した事を覗わせるある製品の研修スライドは、何とも回りくどい内容と煩雑なアニメーションの代物だった。予演会で揉んだ割には進化がさほど見られず、これでは徒に時間がかかる上にポイントが散らばり、受講者の頭を混乱させかねない。凝れば凝るほど逆効果になってしまう見本のようなスライドだ。
そんなスライドのシェイプアップとフォントやアニメーションの修正が終わったのは、実に午前2時半だった。研修本番を7時間後に控えて不安は募るものの、それでも今は眠るのが最優先。今度ばかりは「段取り八割」とは行かなかった。残念ながら、本番を重ねるうちに完成させて行くしかないだろう。
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「今回の供給問題などで、皆さんは日々現場で大変なご苦労や辛い思いをされていると聞いております。その上、物理的な時間がまだまだ足りないという中で、貴重な時間をこの研修のために割いていただき、お集まりいただきました事を感謝致します。今日一日、我々トレーナーは精一杯務めさせていただこうと思っています。これまで研修は、プロモーション遂行のための知識やスキルのトレーニングとして実施してきましたが、今回は来たるべくチャンスに効果的な活動ができるよう、ネタを拾って行くという気持ちで臨んでいただけたらと思います」
という挨拶から始まった研修初日の代々木会場は、受講者の協力もあって順調に進んで行った。
やがて、研修直前に決まった本社幹部Sさんのスピーチの時間がやって来た。テーマはもちろん例の製品の供給問題である。事情説明と質疑応答というセッションだったが、Sさんの開けっぴろげなキャラのせいか、事情説明というよりもボヤキや言い訳のような内容。会場の営業担当者から、数ヵ月後には安定供給体制にすると言っておきながら、ここに来て新たな発注システムを時限的に導入する意味がわからんという矛盾を突かれる始末。
退職のウワサもあるSさん、もはや投げやり態勢突入か?
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代々木会場が終わると、今度は岡山への移動のため羽田空港へ。空港ラウンジで広島会場へ向かうメンバーと別れて乗り込んだ機中では爆睡、午後8時半、雨のそぼ降る岡山へ到着した。
岡山会場には本社幹部のスピーチは予定されておらず、研修は時間通りに終了。この後は京都まで移動する予定だが、その前にこの岡山でお楽しみ時間の到来だ。POOBメンバーの「アーシングの巨匠」しげドン氏との飲み会である。連れて行かれたのは外観こそただのラーメン屋だが、その実、日本酒フリークが通う居酒屋という二つの顔を持つ店だった。
何せ、座ると出てくるのは氷水の入ったグラスとガラス製のオチョコというから変わってる。どうやらこの店の辞書には「とりあえずビール」という言葉はないようだ。がんばれ東北の酒から始まって地元の希少銘柄まで、純米酒主体のレパートリー。グラスが空けば次の銘柄を一升瓶から注いでくれるので、どうしても飲み続ける事になる。7、8杯は飲んだだろうか、OYAJI二人を酔っ払いにするには十分だった。
スタート時間が早かったので、予約した新幹線まではまだ時間の余裕があった。次にカラオケスナックへ行って歌った記憶まではある。いつものように後半の記憶がなくなったが、不思議とコインロッカーから荷物を出して新幹線で乗り過ごしもせずに京都に着いていた。ホテルにも無事にチェックインしたようだ。いや~、我ながらたいした帰巣本能だな。
気が付いたら朝の7時。ジャケットもズボンもハンガーに掛かっていたし、ワイシャツも脱いでいた。だが、どうやってここまでたどり着いたかの記憶だけがない。途中で何か粗相でもしでかしてなければいいが…。
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京都会場も無事に終了。しかし、私の担当パートだけでも3日連続延べ12時間の講義は(たとえアルコール注入がなくても)疲れる。これが5日連続となる来週は、ヤマ場中のヤマ場となる。しかも供給問題で相当炎上した関西地区と四国地区を巡るのだから、なおさら疲労困憊の予感がする。果たして無事生還できるのだろうか。
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