Save the 三陸の会
マダムの話によれば、この店の牡蠣の仕入れ先のメインは三陸だったため、今回の大震災により当然支障を来たしていて、種類も量も激減していると言う。港に押し寄せたあのドス黒い津波を見れば、養殖カキは壊滅的被害を受けただろうとは容易に想像がつく。店も地震前までの賑わいはなくなったと寂しげだ。
義を見てせざるは勇なきなり!
ならば客単価の高い我々が、腹一杯生牡蠣を食べて飲んで経済を回せば、回りまわって三陸のタメになるじゃないか! ただせさえこれから旬を迎える日本一の「閖上(ゆりあげ)の赤貝」も食べられるチャンスは当分来ないと思えば、今こそ決起の時である。生牡蠣以外の料理が40%OFFというキャンペーンにも後押しされ、さっそく同僚に声を掛けたら5名が集まった。
事前に予約してもらえればそれに応じて仕入れもしやすいというマダムの言葉に応じて、一昨日予約の電話をしたら、電話からは意外に男性の声。
「事前に予約すれば新鮮な牡蠣を仕入れておいていただけると言う事で、明日の予約を入れたいんですが・・・」
「いやぁ、こんな時期だから仕入れは不透明です。予約されたからって仕入れられるというものではないんですよ」
あれれ? マダムの話とチト違う。もしかしてこちらが聞き違えたのかな。
「それと、定番の鯛ご飯をシメにいただけたらと・・・」
「いやぁ、それも仕入れが見えないので、入るかどうか分からないです」
あれれ? 鯛ご飯用の小型の鯛って三陸産だったの? でもさすがに鯛の産地は別でしょうが。
「じゃあ、入ったらという事で結構ですので・・・」
「あ、いや、・・・やっぱりダメです。入りません」
おいおい! ちょっとキレかけたが気持ちを持ち直し、後は淡々と予約を完了した。
が、予約者名を「フルネーム」で要求されたのは驚いた。おたく、いつからグランメゾンにでもなったっての? マダムだったらお互いの顔も知れてるという事もあって、こんな事は言われないのに。と言うより、予約でフルネームを要求される店なんてこの辺じゃ知らんわ。こちらの口調から常連だとも気付いてもらえなかったってコト?
・・・・・・・
一昨日と違って晴れたので、当分見納めになるかもしれない三陸カキを激写しようとデジイチ持参で出社。地震のため研修スケジュールなどが一斉に延期になったため、日中は結構ゆとりある業務時間を過ごし、いよいよ夕刻、参加者が打ち揃って店へと向かったのだった。
店に着いて、いつものようにマダムが出迎えてくれたのにはちょっと安心した。
だが、出された生牡蠣リストには三重県の的矢を始めとして、鳥取、瀬戸内、長崎など西の産地のものばかりだった。やはり心配した通り、三陸産は全く入らないそうだ。これじゃ「Save the 三陸」じゃなくて「Save the COVO」になってしまった。でも今夜の客は4、5組入ったから賑わいはそこそこだった。
生牡蠣は3種類を@1ヶずつ、後はシーフード系の料理を思いつくまま注文し、生ビール、白ワインボトル、赤ワインボトル×2と一気呵成に飲み食い、シメは海老と渡り蟹のパスタでフィニッシュ! 客単価は否が応にも上がったぞ。
3年前の2月に最初に訪れたの時のエントリ「カキ食えば、カネが要るなり」と同様、料理のクオリティは変わっていなかったので一同大満足だった。今回は5名で3万6千円、@7200円ほど経済活性化に貢献した。
その後、同僚Oと二人で二次会みたいなノリでいつもの駅前の中華店へ。夜になると不思議と美味しくなる餃子などをツマミながら紹興酒ロック片手にウダウダ。
よせばいいのに、これをやっちまうから次の日の体重計の針が大きく弾けちゃうんだよな…。
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