ソーシャルスタイル
そんな週後半、ホントは十分暖かいはずの大阪へコート持参で出張。営業部隊へのスキルアセスメントとフォロー研修をこなして昨日帰京。一夜明けたら何と家々の屋根に雪が積もっているではないか! おいおい、もう4月半ばを過ぎたというのにこの風景は何なんだ? ニュースによれば1969年以来41年ぶりの記録とか。7時現在の気温3℃!
おまけに今日は休日出勤で、今度はマネジャーに対する対人スキル研修のオブザーブである。この研修は管理職対象のため土日開催で全国展開するのだが、本日はその初日。近いうちに私もトレーナーの一人として参加するので、研修コンテンツとシナリオの確認のために出社した。
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今回の研修コンテンツの大部分は、通称「ソーシャルスタイル」と呼ばれる対人コミュニケーションスキルである。ベテラン社員は過去に一度は受講した事のある研修で、相手の対人コミュニケーションスタイルを知り、それに対応する事によって相手との意思疎通をより潤滑にしようというスキルである。
人が表面に出す対人コミュニケーションスタイルは、相手に対する物言いが断言的か質問的か、感情を表現しやすいか抑制しやすいかのマトリックスによって大きく4つに分類できる。
「断定型」は、単刀直入に結論を求め、自己決定による結果重視の即断即決タイプ(断言的、抑制しやすい)。
「分析型」は、データを重視する思考派で、リスク回避とプロセスに重きを置くタイプ(質問的、抑制しやすい)。
「感性型」は、表現・表情が豊かで、細かな理論よりも直感を優先し主張するタイプ(断言的、表現しやすい)。
「協調型」は、決定に際しては周囲の意見を尊重し、自己主張するよりもサポートに回るタイプ(質問的、表現しやすい)。
これを極端な一言で言い表せば、「断定型」はクールな独裁者、「分析型」は論理思考なネクラ、「感性型」は快活な自己チュー、「協調型」は温和な優柔不断とでもなるだろうか。
たとえば「断定型」のコニュニケーションスタイルの相手には、ビジネス以外の話題は避けて単刀直入に結論を即答する。相手に選択肢を与えて判断を委ね、自分は出過ぎない。逆に「分析型」の相手には、データを元にきちんと筋道を立てて説明し、細かな部分にも納得を得ながらじっくり話を進めて行く、という対応が奏功しやすい。
ただこれは、あくまでコミュニケーションで表現されるスタイルであって、必ずしもその人の人格や本質と同一というわけではない。また、相手との距離感によっても表現スタイルは異なるだろうし、すべて4つのタイプに分類できるというものでもなく、表現の傾向を表わしたものに過ぎないのである。
コミュニケーションにおいては、相手のソーシャルスタイル合わせた(しかし迎合ではない)対応を取る方が、人間関係の構築により効果的だという話なのだ。
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研修終了の昼下がりには、雨も止んで晴れ間も見えてきた。あれほど寒かった気温も上昇し、着込んで来た冬物のコートすら場違いなほどに暖かくなった。今度こそ、このまますんなり春の陽気になって欲しい。季節だって、たまには人間のソーシャルスタイルに合わせてくれても良さそうなモンじゃないか。
とにかくこれ以上、寒さと低気圧はカンベンしてくれ。左肩が敏感に疼いて痛くて堪らないから。
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