スープ焼きそばと美人の湯 その2
宿泊組の3人のOYAJIは、曇りながらも時折陽が差す朝を迎えていた。あれほど飲んで食って語った夜がウソのように、まるで老人性早起き症であるかのように6時過ぎに起きたしげドン氏と寛吉氏は朝風呂へ。いくら美人の湯だからって、そんなに美人になりたいのかね、このOYAJIどもは。私は当然熟睡中。それでも7時過ぎにたたき起こされ朝食会場へ。好物の卵かけご飯はしっかり食べたけど。
思い起こせば昨夜の酒。総会恒例のしげドン氏持参の日本酒は、いつもの「御前酒」の今回の銘柄は純米「美作」、それに岡山県特産の酒造好適米「赤磐雄町」を使った純米吟醸酒の2本。雄町の日本酒は私も大好物だ。9月に全国の雄町を使った酒蔵の会が東京で催され、しげドン氏もスタッフで参加するというので楽しみにしている。
その雄町の酒をこっそりと言うか、半ば公然と個室の夕食会場に持ち込み、仲居のオバサンのお目こぼしも手伝って食中酒として楽しく飲んだ。山田錦と異なり、酒自体が主張し過ぎない雄町の吟醸酒は、和洋の料理にもほど良く合う。
一方の寛吉氏が買出しに行って買ってきたのが地元「東力士」の純米吟醸だった。吟醸香は控えめながらもしっかりとしたコクがある、言わばキャラの立った吟醸酒だ。実はこの酒との出会いが、自称日本酒ソムリエの私に新たなカルチャー・ショックを与えてくれる事になるのである。
総会には珍しくカラオケタイムはなく部屋で語り合うこと数時間、OYAJI3人で日本酒四合瓶4本が空いたのは午前2時を回った頃だった。 ・・・そりゃいくら何でも飲み過ぎだって!
そうそう、今や0.1トンの巨体を誇るあのしげドン氏が、かつて自転車のロードレースをやってた事が判明! 今回一番のサプライズだわ。
・・・・・・・
チェックアウト後にさっそく那須烏山市にある東力士の酒蔵「島崎酒造」を目指す。そこには何と予期せぬ驚くべきものが平然と並べられていたのである。
何気に覗き込んだ冷蔵ストッカーにあったのは、この酒蔵の裏山に掘られた洞窟(戦中は戦車工場だったとか)で長期保存された熟成酒の数々だった。年代別に10種類くらい並んでいた中で、一番古いものは昭和62年製造(!)の古々酒。とすれば、洞窟内で何と20年以上も熟成されていた代物である! しかも500mlで2500円という破格のお値段! これが20年物のワインなら優に数万円はするだろうに。
そう思った瞬間、ムンズとそのボトルを握りしめていた私がいた。昭和年代の古々酒を味わうチャンスなどそうそうないだろう。見ればほのかに色づいている。ついでに買った袋吊りの吟醸酒と共に思わぬお宝をゲットした思いだった。東力士恐るべし!
返す刀で訪れたのは、会社の同僚の知り合いでもある「四季桜」の酒蔵「宇都宮酒造」だった。だが日曜日だったせいか、残念ながら休業だった。ここで寛吉氏と別れる。幹事ご苦労様。
その後、東北道佐野SAにてお約束の佐野ラーメンを食し、下道に出るというしげドン氏とも別れ、単騎自宅を目指してひた走った。順調な上り線とは裏腹に下り線のトンデモ渋滞は栃木県内までずっと続いており、昨日の私も何も知らずに来ていたら見事にコイツにハマっていたに違いないと再び反省。
というワケで13時過ぎに無事帰還した。次回の総会は、メンバーがより集合しやすいエリアという事で静岡県西部か、いっそのこと的矢の牡蠣狙いで伊勢志摩あたりはいかがかな?
(おしまい)
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