お次はワインじゃ~!
大好きな吟醸酒の保管・熟成用として購入し、一時は収納本数の12本目一杯ストックしていた。その後1年以上経って熟成したはずの吟醸酒なのに、なぜが「ヒネ香」を感じた。ヒネ香というのは酒が酸化した時に生じる臭いで、これが生じたという事は熟成ではなく変質しつつあると言っていい。つまりは熟成に耐えられなかったのである。
振り返ってみれば、その原因は2つあると思われた。ただし2つの相乗作用だったのか、どちらかが主原因だったのかは定かではない。
1つ目は酒の品質だ。
本来、日本酒は長期熟成には適さない。中には古酒と呼ばれるウイスキー並みに琥珀色に染まったものもあるが、こと吟醸酒クラスの酒は、せいぜい製造半年後までに飲んでしまう方が良い。私が当初狙っていた長期熟成に耐えられる酒とは、どうやら吟醸クラスの酒ではなさそうだという事を経験上知らされた。よほど造りのしっかりした大吟醸クラスか、逆に純米酒あたりが長期熟成に耐えられるのかもしれない。事実、ちょっとフンパツして購入した佐賀「東一」純米大吟醸だけはヒネ香を生じなかった。
2つ目はワインセラーの性能だ。
私は本格派のワインコレクターじゃないし、平気で10万円以上もするワインセラーを購入する気などさらさらなかった。購入したヤツは地球環境にも優しい「ペルチェ冷却方式」なるものを採用していて、庫内温度を約10℃~16℃に調節できる(周囲温度が25℃時)となっていた。価格も2万円以下で、通常の保管ならこれで十分なはずだった。
しかし夏場などは周囲温度は25℃以上にもなるし、そうなると庫内温度も10℃以上に上がっていただろう。そもそも、きちんとした酒屋や居酒屋で冷蔵庫に保管されている吟醸酒が、10℃程度の温度下が適正だったのだろうかという疑問すらある。
結局、長期熟成可能な酒のレベル選定、保管環境などがすべからく中途半端だったのだろう。残念だが、最後に残った去年の秋ロットの3本をこの夏までに飲み切って、反省と共に終わらせる事にした。
ならば、お次はワインじゃ~!
ネットショップを眺めてみれば、ワイン雑誌のテイスティングで1位を取ったワインとか評論家や購入者の評価が高い2000円程度の赤ワインがいろいろとあるではないか! ワインなら、よほど質の悪いものじゃなければ半年どころか1年経ってもビクともするまい。まずはそのあたりから行ってみよう!
とりあえず6本程度見繕って注文。ワインならカミさんも日本酒より飲めるし、食事の時に飲めば余る事もなかろう。ついでに抗酸化作用のポリフェノールで若返りと血液サラサラだ~!
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