フラを捨ててしまった芸人

観たいと思う番組が全くなかった昨日のゴールデンタイム。それでもBGV代わりにつけっ放しにしていたTVから「オーラの泉」が流れてき来た。見るとはなしに目をやると、この日のゲスト、エド・はるみさんが出ていた。

たしか彼女は昨年あたりからブレークし、若手お笑い芸人達とは違ったテイストで、年齢とギャグのギャップが新鮮な印象的を与えてたと記憶している。遅咲き人生ストーリーがキライでなかった私も、時折TVに映る彼女を微笑ましく見ていた。そしてこの夏、24時間テレビのチャリティーマラソンで彼女の知名度は飛躍的にアップした。同時にお笑い以外のトーク番組などの出演もアップした。

で、昨日の「オーラの泉」である。そこで語られた話は、「女優を目指したマイナー生活」、「バツイチからお笑いへ」、そして人生観。彼女の芸名の由来は、てっきり都はるみのモジリだと思っていたが、「エド・サリヴァン・ショー」で有名なエド・サリヴァン氏への憧れからだったと初めて知った。

でも、それ以外の話は、あれ? その話もこの話も前にどこかで聞いた話ばかりだよな? お笑い芸人がシリアスな話をあっちでもこっちでもペラペラ喋っちゃ、却って芸風やイメージにマイナスになるんじゃないの?

彼女が言った一言がその疑問を解いてくれた。「私、いずれ徹子の部屋みたいな番組を持ちたいんです」

そうか、そうだったんだ! 彼女の最終目標は「黒柳徹子ポジション」だったのだ。チャリティーマラソンを熱望し、シリアスな身の上話も厭わず、今年2月から休みも取らずに仕事をやり続けているのも、すべては自身の露出頻度を上げ、そこで語る事で本来のマジメキャラをアピールするためだったのだ。お笑い芸人もそのための手段の一つで、世を忍ぶ仮の姿に過ぎなかったのである。

彼女の野望(?)が透けて見えた瞬間、その丁寧な語り口の端々にそんな思惑が垣間見えるようになった。彼女の本質が強固な意志を持った女性だとは分かったものの、一方でお笑い芸人キャラとの負のギャップが鼻についてきているのも事実である。あのキャラは、実は彼女の地の部分はほとんどなく、あくまで創られたものだったという事が露呈されたからである。

「フラ」は芸人の生命線と言っていい特質だ。フラを持った芸人は、「芸が面白いだけでなく、存在そのものが面白い」と称賛される。彼女はそこまで届いてはいないものの、少なくとも「オトナの女」と「ハイテンション・ギャグ」のギャップがフラに近いものを醸し出していると言えるだろう。

もちろん、お笑い芸人がすべて天然キャラのはずはなく、それとは異なる一種求道的な別の顔を持っているのは当然だと思う。だが、芸をやっている姿以上にその顔を出し過ぎてはいけない。なぜなら、それを出すほどにフラが消えて行き、本来の芸をもシラケさせてしまうからである。今後はもう彼女のギャグには素直に笑えなくなるかもしれない。

昨今の若手お笑い芸人が生涯をかけて自身の芸を磨くなどという考えは毛頭ない。まあ、それ以前にそんな芸も資質もないと思っている。それが証拠に、私なぞは若手芸人の番組を観てもちっとも笑えないのだ。そんな若手芸人が目指すゴールは名人芸ではなく、MCなど芸能界のメジャーポジションである。お笑いはその近道という認識でしかないだろう。

それから見れば彼女の指向性も同じ方向ではある。ましてこれだけ露出度が上がれば、一発ネタに等しい彼女の芸では、ブレークしては短期間に消えて行った他の若手芸人同様、早晩飽きられるだろう。野望成就のためには、今のうちに方向転換が必要だったのである。おまけに年齢がいってる分、急ぎたいという焦りもあるだろうし。もっとも、それが成功するかどうかは全く別問題だが。

・・・・・・・

昨夜、番組を観ながらカミさんとあれやこれやとそんな話を交わしていた。私自身、取り立てて彼女の大ファンというわけではないが、これも一つの(ウー)マン・ウォッチングだ。

土日に四季休暇のうち3日間をプラスして5連休の遅い夏休みとしてみたが、前半はゆったりと時間を過ごしている。こんな時間の使い方もある意味贅沢だが、たまにはいい。休みの後半は、話術の観察のために寄席に通い、カミさんの休みと重なる最終日には、秩父あたりの紅葉ドライブの家庭サービス企画を予定している。ああ、結局私も単なる家庭人。




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Chaie<チャイ>

Author:Chaie<チャイ>
最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

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