「心」あってこそ「技」

北京オリンピックも10日間が過ぎ、前半の山場を越えたというところか。この間、レスリング女子55kg級の吉田沙保理選手(25)や63kg級の伊調馨選手(24)が見事に五輪連覇の偉業を達成し、さらなる連覇の風を吹かせてくれた。

一方、「自分はスポーツをやっていない。戦いだと思っている」と言い放って、初出場で金メダルを獲った柔道男子100kg超級の石井慧選手(21)や団体総合と個人総合で銀メダルを手にした体操の内村航平選手(19)、フェンシングで日本に初めて銀メダルをもたらした太田雄貴選手(22)などの新しい風も吹いた。

これまで格闘技に代表される個人競技を観戦していて、この世界でよく言われる「心・技・体」について改めて考えさせられた。

まず「技」であるが、これはメダリストクラスは勝利に必要なものは全て備わっていて、それそのものに大差はないだろう。次に「体」。一流アスリートは目標とする大会にピークを持ってくるようにトレーニングや調整をするが、これが故障と紙一重なのである。

今日までにも減量等の調整失敗で柔道の泉浩選手、レスリングの伊調千春選手が涙を呑んだ。ケガでは、ひどい腰痛で5位に終わったハンマー投げの室伏広治選手、疲労性肉離れのマラソンの野口みずき選手、疲労骨折のポーラ・ラドクリフ選手が泣いた。さらには持病では、同じくマラソンの土佐礼子選手の外反母趾の悪化など。世界に勝つ身体造りと紙一重だけにその難しさを感じる。

「体」を活かし「技」を発揮させるのが「心」である。

格闘技で結果を出せなかった選手の大半に共通しているのが、この「心」ではないだろうか? ひと言で言えば「気迫」が感じられないのだ。代わりに無用な「気負い」が顔を出していたようだ。「気迫」は「積極性」を生み、「積極性」は「技」となって現れる。これが「気負い」だと「強引」に走るか、「慎重」という名の「消極性」を生み、いずれにせよそれが「技」を妨げる。気迫と気負いの差は大きい。

100m男子ではジャマイカのウサイン・ボルト選手(21)が6秒69というトンでもない世界新記録で優勝したが、彼は決勝レースのゴール直前でもリラックスしていた。最後まで本気で走っていたらどんなタイムが出ていただろうか、恐ろしくさえある。競泳のマイケル・フェルプス選手(23)の史上初8冠達成(うち世界新記録7つ!)も不世出のウルトラ大記録と言っていいだろう。

女子マラソンは、東京と同様に珍しく涼しい北京の朝にスタートしたが、警戒し合ってばかりの超スローペースの展開。結局、20km地点から一人飛び出したルーマニアのコンスタンティナ・トメスク選手がブッチギリの独走でそのまま勝負アリ。既婚で息子のいる38歳の勇気と勝負根性に拍手を送りたい。

・・・・・・・

久しぶりに父母、カミさん、長男、次男の家族三世代が集まって昼食会を開いた。場所は新宿のホテルにある飲茶バイキングだったが、久しぶりに会った長男の長髪と黒いダービーキャップもどきにサングラス、黒の半袖ボタンダウンシャツにルーズに締めたダークのネクタイとスリムフィットのジーンズ、腰から鎖、腕にヒモ、鎖の付いたショートブーツのような靴といういでたちは、まるでインチキ韓流スターファッションだ。すぐさま思い切りケチを付けてやった。いったいお前はどこの国の人間だ? それでもまあ、昼間から二人で紹興酒の二合ボトル2本を空けてしまった。

このところ昭和ヒトケタ生まれの父母の友人・知人の逝去の話が絶えない。死ぬまで行かなくとも寝たきりや肢体不自由の身になった人も多いという。葬祭は増えても冠婚は無いも同然。やはり人生、最後は動けるだけの健康維持の勝負だな。死ぬ遥か前に動けなくなったら、どんなに富や栄光があろうとも、生き物としてはやっぱり負けである。





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Chaie<チャイ>

Author:Chaie<チャイ>
最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

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