ふたたびの薩摩路 その1
まずはレンタカーを手配して迎えに来た義弟たちとご対面。2年前とはまるで別人のように成長していた5歳と4歳の姉妹に驚く。さっそく手を繋ぎたいとなついてくるのが嬉しい。途中でその名も「クイーンアリス」というイタリアンの店でパスタランチを食べ、県北西部に位置する宮之城温泉へ向かった。
宿は、宮之城温泉ならココでしょと言われる老舗旅館である「手塚旅館」。建築デザイナーの手によって古い建物を和風モダンテイストにリフォームしたのだと言う。フロントロビーの雰囲気もチェックイン時に供されたウエルカムシャンパンも気持ちいい。
泉質は程よい濃度と香りの単純硫黄泉で、前回入って気に入った日当山温泉に負けず劣らずのツルツルスベスベ効果だ。
食事は、旬の食材の懐石風に加え、鹿児島牛のしゃぶしゃぶだ。刺身もあったので、メニューの日本酒を見てすぐに反省した。そこには八海山と剣菱の2銘柄のみ。そう、薩摩の地で日本酒に食指を伸ばそうとした私が間違っていた。焼酎なら優に10種類以上がグラスと5合瓶で列記されているではないか。その中から地元さつま町の「園乃露」を選んだ。もちろんロックで。
・・・とまあ、昨夜暗い部屋でここまで書いて何かのキーを押した途端に全てがリセットされてしまったので、今朝再度書いている次第。
・・・・・・・
で、今日は一路指宿へ。さつま町からゆっくりドライブで2時間ちょっと。まず着いた先は鰹節で有名な山川町。全国の鰹節の7割のシェアを誇る漁港の町である。実は今まで鰹節の本場は枕崎と思い込んでいた。ところが、今回の鹿児島行きが決まった後、偶然見たTV番組と偶然買ったコミックの両方で扱われていたのが山川の本枯節だった。
短期間で作る「荒節」などの鰹節モドキは、あくまでパックメーカーの下請け原料であって、それは鰹節ではない。本物の鰹節とは、荒節にカビを5回も付けては天日乾燥させ、実に半年以上の手間隙を掛けて作られる「本枯節」を指す。そしてこの本枯節を削ったものに麦味噌を少々、そこに熱々の知覧茶を注いだものが「茶ぶし」で、それはそれは絶品のお椀だという。
今回の指宿行きでぜひともそれを味わいたく、たとえそれが叶わなくても本枯節の削り節と知覧茶を必ず買って帰ろうと心に決めていた。さっそく山川港の近くの伝統ある小さな鰹節工場に行ったら、噂通り中国人の女性が数人働いていた。訊けば、間が悪く日本人のオーナー達は食事中との事。しょうがないので、港近くの鰹節販売店に行って、本枯削り節と茶ぶしの作り方のしおりをもらった。これで目的の半分を達成できた。残るは知覧茶を明日ゲットするのみである。
その後、チェックインしたホテルこそ「指宿と言えば白水館」と言われる歴史ある大型旅館だった。この旅館では今年の2月、あろう事か、歴代社長の陶芸コレクションの展示専用美術館を広大な敷地内に建てた。それが「薩摩伝承館」というトンでもない建物である。
他にもこの旅館は「プライベート砂むし温泉」や「岩盤浴」、100種類以上の焼酎が揃う「焼酎道場」や「森伊蔵が飲める宿」とさすがと思わせるものがあるので楽しみだ。
それらについてはまた明日。
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