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大助・尚子

WBC世界フライ級タイトルマッチと言えば、17連続防衛中だったポンサクレック選手(30)から昨年7月に王座を奪った内藤大助チャンピオン(33)だ。その3ヶ月後の10月には、ビッグマウスで力不足が明白な亀田大毅選手と無理やりマッチメークさせられ、案の定、大毅が大醜態を晒したのは記憶に新しい。

昨夜は前王者との指名挑戦(同級1位との対戦義務)タイトルマッチだった。結果は三者三様の判定の引き分けで2度目の防衛に成功した。33歳6ヶ月の彼は、自身が持つ世界王座の日本人最年長防衛記録も更新した。同じ選手に過去2度負け、その後2度勝った。彼は高みに立つ事によってさらなる実力を発揮するタイプなのだろう。また、それを発揮するための凄まじい努力と執念があったに違いない。

試合は、例によって全身を使って攻める変則ボクシングの内藤有利に進んだかにも見えた。8回の公開ジャッジで劣勢を知った前王者は、直後の9回に猛攻に出たが、クリンチを振りほどこうとした際に相手を投げ飛ばし、内藤選手は苦痛の表情を浮かべた。不運にも大毅戦に続いて投げを食らったワケだが、2戦連続は珍記録かも。

それにしても、ピークを過ぎたと言われる年齢での快挙は無条件で賞賛に値する。

・・・・・・・

明けて今日は、北京五輪最終選考会である名古屋国際女子マラソン。名古屋勤務時代に自宅前の道を猛スピードで選手が走り抜けて行った光景を思い出す。すでに土佐礼子(31)、野口みずき(29)両選手の内定・確実が出る中、事実上、残り1つの代表獲得に注目の高橋尚子(35)ほか、大南敬美(32)、原裕美子(26)、弘山晴美(39)の歴代優勝者のそうそうたる顔ぶれがしのぎを削る「勝負あるのみ」レースである。

名古屋にしては珍しく無風状態の中でスタートした。ところが展開は無風どころか全く逆だった。早くも序盤9kmあたりで高橋尚子が遅れたのが波乱の幕開けだった。その後は有力選手のダンゴ状態で18kmまで来たが、25kmでは15人ほどに、30kmでは6人に絞られた。

勝負どころの32kmでスパートしたのは、初マラソンの中村友梨香選手(21)だった。同じく初マラソンの尾崎好美選手と加納由理選手を置き去り、そのまま2時間25分50秒で優勝した。高橋尚子選手はTV中継終了時でもゴールまで2km地点を走っていて、結局27位に沈んだ。

30代でも強い選手の多い女子マラソン。一概に年齢のせいにはしたくないが、有力選手が揃って討ち死にし、代わって新進気鋭が勝ったという事に時代の転機を感じずにはいられなかった。

だが、マラソン競技は野球などと異なり、速球投手だったベテラン選手が投球術で補えるというものはない。力の衰えが即、選手寿命につながる苛酷な競技である。今日を区切りに引退するベテラン選手が出てもおかしくはない。

思えば、高橋尚子選手には何度も最高のシーンと競技者スピリットを見せてもらった。彼女の性格から、これで引退なんて事はないとは思うが、たとえ第一線から退く事になったとしても彼女が示し続けて来たものにいささかの曇りも生じない。敬意を込めてお疲れ様と言ってあげたい。




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Chaie<チャイ>

Author:Chaie<チャイ>
最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコースティックギターやウクレレを弾いて70年代フォークを弾き語ったりするのが大好きです。遂に40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2などの弦楽器に囲まれる生活となって幸せです(^^)

もうひとつの大好きはコンパクト欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経て2010年から「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

そしてさらに10年経って取り巻く環境も変化し、4枚ドアとペーパー息子のために安全装置付きのクルマの必要性が。偶然出会った「MAZDA3 FB 20S Burg-S PMG with SIG-S」を2020年から愛車に迎えました。

現役時代は某企業でプロフェッショナルな社内研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、2nd Stageは頼れる薬局のOYAJIを目指したいとDgSで張り切ってます。

2013年から膀胱がんサバイバーを継続してます。無病息災よりも一病息災くらいがちょうど良いのかもしれません。

とか言ってたら、2020年に肝がん発生。予防接種からのHBV感染〜暴飲暴食からの脂肪肝〜部分的な肝硬変と来ていたので特に驚きませんでした。最期は肝臓だなと覚悟も決めてたし(^^;)

幸いこれも早期で表層だったため、切除手術を経て無事に終わりました。これで「ダブルがんサバイバー」の誕生です(^^)

愛と情熱を持ってはっきりモノが言える「熱きガンコジジイ」になりたい!

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