「もったいない」の語源
それに対して、反対している新成人の女性が、「時間を有意義に使うためです。オジサンが本を読むのとどう違うの?」 と言うと、すかさず露木氏が反論した。「みっともないは、みともない、見とうもない。見るに耐えない、という意味だ。あなたが化粧をしている姿を他人は見たくないんですよ!」
さらに大和田獏氏が「客観的に見るといいよ。化粧の時、だらしなく口を開けてるところを人に見られているという事に気が付いてないんだと思うと可哀想」 と続き、ラサール石井氏が「自分の部屋じゃないんだという意識を持って欲しい」とトドメを刺した。
挙句の果てにはテリー伊藤氏、「公共の場で何をやっても許されるようになると、ズルズルとモラルが低下していって、そのうちセックスしだすようになりますよ! ホントに」 とダメ押し。
私も以前、同じテーマを取り上げて書いたが、改めてこのオジサン達が代弁してくれたと思った。電車内の化粧は娼婦の所作という欧米の認識を今さら持ち出すまでもない。それ以前の問題で、プライベート空間と公共の場での意識混同に加え、あわよくばそれがカッコイイスタイルとさえ勘違いした、甘えと堕落の産物だったのである。
電車内だろうが階段であろうが道端であろうが、どこにでも座る「地ベタリアン」も同じ。一人ではそれをやらない連中も、グループでいると抵抗感さえ起きない。誰がどこを歩いた靴で踏んで行ったか知れない路面だと言うのに。
・・・・・・・
そんなこんなで、つい番組の最後まで見入ってしまったのだが、良い啓示を受けたと印象を持ったのが、先ほど述べた露木氏の「みっともないの語源」だった。普段、その発祥の意味も分からずに使っている慣用表現の語源を想像してみるのもいいなと思ったのである。
すぐに浮かんだのが「もったいない」という言葉だった。過去にそれをテーマにエントリを書いたせいだろう。語源なぞ、調べればすぐに答えが見つかるのだろうが、今はそれが目的ではない。どういう言葉から派生したのか、しばし想像を巡らしてみるのがいいのである。
すると、一つの言葉が浮かんできた。「もったいない」→「もっとあいない」→「もっと和えな(さ)い」である。粗末にせずにもっと使いなさい、という意味だ。もちろん、これが正しい語源だと言うつもりは毛頭ない。正解はきっとシンプルな由来なんだろう。でもこの自己流解釈、結構いい線行ってると思わん?
(註:ちょいと気になって調べてみたらこうだった。言わんこっちゃない、面白いモンじゃなかった)
「みっともない」と「もったいない」。案外これを意識するだけで、凛とした毎日を送れるかもしれない。
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