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日本人のメルトダウン

「らしさの喪失」で、世代間や男女間の関係性に異常事態が起こっていると書いた。このほど産経新聞の連載特集記事「溶けゆく日本人」に、新たなキーワードによる分析が載っていた。その中からいくつか取り上げて、私の意見共々書いておこうと思う。

第一のキーワードは「待てない人」である。

物販、予約、流通などでインターネットで容易に情報が入手できるため、巷には「待たせないサービス」が溢れている。いわゆる「待つ必要のない社会」というものに慣れるにしたがって、人は「待てなく」なったというのである。

例として、仲間内のメールへの返信時間が15分以上だともう友達じゃないらしい。料理店で前菜からメイン料理を出すまでの時間を、夜は15分と決めて出しているのに遅いとクレームが来るという。テーブルセットまでの1~2分が待てずに怒り出して帰った客もいたという。何分まで待てるかという調査によれば、病院での待ち時間は30分、通勤電車の遅れは5分、コンビニのレジは3分だったそうである。

私などでも外食の際、目当ての店が混んでいると「並んでまで食べたい店でもあるまいし」と、さっさと店を替えてしまう事がよくある。さもなくば必ず予約を入れて行く。食事以外の場合は、先方の過失でもなし、それぞれ都合もあるのだろうと悠長に待つようにしている。「順番なぞいつか巡って来る。ここでイラついても始まるめぇ」と。

・・・・・・・

第二のキーワードは「モンスター」である。

以前書いた「親と教師のスクールウォーズ」の親を「モンスター・ペアレント(親)」と呼び、病院内で理不尽な要求や言動を示す患者を「モンスター・ペイシェント(患者)」と呼んでいる。

彼らは「どんな病気でも、病院へ行けば治る」と思い込み、「治らないのは医師の治療方針が間違っているからだ」と責めるという。その姿勢は本人の場合だけではない。診察で子供が泣けば医師を睨みつけ、自分がゆっくり寝られるよう必要以上に子供への投薬を迫る、スキンシップのはずの子供の耳アカは怖くて取れない、診察後にお礼の一言も言わない・・・などなど。

「権利の主張、義務の放棄」に他ならないこれらの言動は、それが当たり前として育てられてきた世代の子供達も、すでに染められてきているだろう。それは次の第三のキーワードにつながる。

私の知る限りだが、これらの傾向はサラリーマン家庭に育った人に多く見られる気がする。自営業(商売人)出身だと、顧客を尊ぶ感覚で相手を見るため、とてもそんな言動はできず、逆に相手を慮ってしまう。こう見えても私は商売人の家庭育ちだからよく分かる。

・・・・・・・

第三のキーワードは「苦なし楽のみ生活」である。

現代の子供達は、個室にエアコンで暑さ寒さを感じず、ゲームやパソコンで身体を動かさずに楽しめる環境におかれている。これが子供の心や身体を弱くしているという指摘がある。

最近では、子供が大人並みに肩こり・腰痛を訴えて小児科を受診するという。大人の自律神経障害の一つに起立性調節障害(OD)という、さまざまな症状を呈する疾患があるが、これが小児にも見られるという。いわゆる不定愁訴の一形態なのだが、子供が親や友人を含めた人や環境に蝕まれている動かぬ証拠とは言えないだろうか。

モノに恵まれ、環境に恵まれ、忍耐や許容を要求される「外からの負荷」がなくなり、あまりに楽な生活に流され過ぎても、人は身体や精神といった「内なるもの」に支障を来たす。まるで何かしらの強いストレスを受けた時と同じように。それは外からの負荷に耐える事よりも、ある意味深刻で危険な事でもある。

・・・・・・・

かつて勤勉で誠実を旨とした、恥を知る慎み深い民族がいた。名を「日本人」という。日本人の住む日本国は他文化を受け入れてきた歴史ゆえ、悲しいかな環境の変化に容易に曝されてきた。それによって、いつしか苦を取り去り楽のみを覚えた日本人は、自らその民族性を失い、精神的メルトダウンを来たして滅び去ってしまったのである。したがって今生存しているのは、少なくとも「日本人モドキ」であって、決して「日本人」ではない。



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Chaie<チャイ>

Author:Chaie<チャイ>
最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

愛と情熱を持ってはっきりモノが言える「熱きガンコジジイ」になりたい!

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