世界陸上フィナーレ
昨夜の世界陸上、短距離日本男子のフィナーレ、4×100mリレー。塚原、末続、高平、そして35歳の朝原のラストランでもあった。結果は日本新記録の38秒03。これはアテネ五輪の優勝タイム38秒07を上回るすごいタイムなのだが、結果は5位。何と上位4チームがすべて37秒台だったのである!
100mで孤高のランナーとしての男泣きとリレーチームの健闘を称えて目を潤ませた朝原宣治選手、日本短距離界をリードしてきた実力と共に人間的にもすばらしいアスリートだったに違いない。お疲れさま!
今朝の女子マラソン。5人の日本人選手が出場したが、土佐礼子選手が気迫と根性の走りで3位に入り、日本に今大会初めてのメダルをもたらした。40km過ぎから前を行く中国選手を抜き、口を開き歯を食いしばって、さらに上位を狙いつつゴールした。細過ぎる身体でケガを克服しながら結果を出した鋼の女性ランナーを、私は忘れない。
実況アナウンサーが絶叫していた。
「水を取ったトサ! 喰らいついて欲しいトサ! 抜いた抜いたトサ! 後は逃げるだけだトサ!」はご愛嬌としても、「夫唱婦随の銅メダル!」に至ってはチト大げさ過ぎやしないか?
陸上競技で世界に勝てる種目は、瞬発力の要らない長距離で、選手間の体格差が少ない女子とすれば、この女子マラソンという事になるだろう。来年の北京五輪代表選考会も兼ねていたので、他の有力選手は出場を見合わせたようだが、一度は人数に関係なくオールスターキャストのレースを見てみたいと思ったのは私だけじゃあるまい。
ファイナル中のファイナルレースは、男女4×400mリレー。すでに4×100mリレーでは、男女ともアメリカが優勝しているので、これにも優勝すれば、ロス五輪以来のリレー男女完全制覇となる。結果は、圧倒的大差で男女ともアメリカが金メダル。偉業達成となった。
真夏の大阪は世界屈指の苛酷な気象条件と言えよう。そのおかげか、世界新記録こそ出ていない。それでも今シーズン世界最高記録は結構出ているあたり、さすが世界一流のアスリート達である。
大阪の人にとっては、とりわけ高い印象だった入場料。有料入場者数も伸び悩んだと聞く。関西人が決してケチだと言うつもりはないが、選手達が豆粒みたいにしか見えない広い競技場の一角で、猛暑に耐えながら高い入場料を払ってまで見物するのは、私もゴメンだ。今やアスリートのカケラもないこの身には、織田裕二がやかましいものの、選手もアップで見られる涼しいTV前特等席が一番いい。もちろんビール付で。
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