ザル子4号の退職
ヘタな男よりも酒には強く、でもそのキャラはそこらの女性よりはるかに魅力的な「いいをんな」を敬意を込めて「ザル子」と認定してきた。彼女はその第4号であった。
でもその「いいをんな」は、会社の仕事では苦労が多かった。
専門性の高い仕事であるにもかかわらず、上司や同僚からキツい仕事を平気で丸投げされ、それなのに業績評価は決して満足のいくものは得られなかった。福利厚生の面でも戸籍上世帯主であるにもかかわらず、なぜか女性という理由で男性世帯主と同等の待遇を受けられない。それでも彼女はこらえにこらえて頑張ってきた。
そしてついに限界が来た。
不本意ながら退職の道を選んでしまった、いや選ばざるを得なくなってしまったのだ。今後の事はまだ決まっていないそうだ。昔、彼女が秘書兼マネージャーをしていた、誰もが知る今最も輝いている宝塚出身の女優の所に帰って、もう一度やろうかななどとも言っていた。彼女とはとてもウマが合い、今でもオファーがある仲である。
午前3時。カラオケボックスに「乾杯」の大合唱が響き、名残りを惜しみつつも送別会は解散した。近々の飲み会での再会を約束して。
国内トップ5を目指すとのたまうこの会社は、また一人の優秀で愛すべき人財を見殺しにした。
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