助さん格さん、もういいでしょう!
毒性を高める方向での変異はデルタ株でピークを極めたが、ウイルスは生存のために毒性よりも感染性を高める方向で変異した。これがオミクロン株である。
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オミクロン株の感染スピードは速く、各国であっという間に感染拡大を起こした。1日あたりの新規感染者数は日本においてもこの1月16日現在で4000人超と、昨年9月の第5波に迫る勢いである。
無料PCR検査の推進などにより徒に感染者を炙り出している側面はあるものの、デルタ株よりも速い感染拡大が見られているのは確かだろう。
ところがデルタ株までのウイルスと異なるのは、感染スピードこそ速いものの、重症化率や死亡率は格段に低いのである。ちなみに潜伏期は3日前後で、東京都における死者数はヒトケタ止まりで16日までの1週間ではゼロである。
大事を取って入院させているせいか、東京都の病床使用率は20%を超えている(重症は1%)ものの症状の軽い患者がほとんどで、発熱、咳、倦怠感、喉の痛み程度。そりゃ風邪の患者をいちいち入院させてりゃそうなるわな。感染者の半数以上が家庭内感染だという。
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これって風邪じゃないの?
風邪なら感染スピードは早いのも高齢者や持病持ちの感染が高リスクなのも当然だし、一般健常者なら重症化率や死亡率が低いのも当然である。家庭内感染が多いのも、一通り蔓延すれば収まって来るのもまた当然である。だって風邪なのだから。
連日のオミクロン株に対するマスコミ報道を「風邪」と読み替えても違和感は感じない。元々コロナウイルスは風邪のウイルスの一つだし。ならば盛んに無料PCR検査などで拾ってるのは実は風邪の患者なのではないのか。
つまり「毒性よりも感染性を優先して変異したオミクロン株は、結果として元々の風邪コロナウイルスに酷似した」という事じゃないのだろうか。感染部位もデルタ株までは下気道で、それゆえ肺炎を起こしやすかったが、オミクロン株は上気道なので重症化しにくいというのも風邪に酷似しているじゃないか。
なのに対策はデルタ株の水準を踏襲し、今日明日にも蔓延防止等重点措置を発令してまたもや飲食業を締め付け、人流を規制しようとする為政者と煽るマスゴミ。何より専門家と称する連中は警戒感のみを口にするばかりで、風邪と酷似というコメントすら口にする者はいないのはどういう事なのか。彼らは何の保険を掛けているのか。
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デルタ株までの治療を目指した抗ウイルス薬もこのオミクロン株にまで必要なのだろうか。昔から風邪のウイルスに直接効く薬はなく、風邪の随伴症状を和らげるためのものでしかない。風邪を治すのはあくまで自分の体力(免疫)である。
風邪の起因ウイルスの種類は200種類と多く、それら全てのウイルスの増殖を抑える薬剤の開発なんてどだい無理筋である。また、コロナウイルスとヒト細胞との選択毒性の問題もあるかもしれない。それが今日まで風邪の特効薬が世に出なかった理由だろう。
ところが毒性の高い新型コロナウイルスとなれば話は違って来る。その病態・予後からある程度リスクベネフィットを超越してでもその薬剤を開発する必要性は高かった。
とはいえ元々重症化しやすいデルタ株までの新型コロナウイルスをターゲットにして開発された抗ウイルス薬の効果はオミクロン株にも発揮されるにせよ、その副作用リスクとオミクロン株感染の症状とを秤にかけたら使用する必要性は高いとは言えない。
高リスク患者でもない限り、オミクロン株に感染したらせいぜい解熱鎮痛薬を持って寝ていれば良いのではないのか。風邪と同様に家庭内感染してもやがて収束するのだから。
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オミクロン株全盛の今こそ集団免疫作戦の時であり、それこそがwithコロナのあるべき姿ではないのだろうか。新型コロナの陰に隠れてスキを窺っているインフルエンザウイルスの方がよっぽど脅威だと思うのだが。
欲に目が眩んだ悪人に対して「助さん格さん、懲らしめてやりなさい!」と水戸黄門が命令し、散々暴れた挙句「助さん格さん、もういいでしょう!」と印籠を見せて一件落着するように、新型コロナ騒動も「もういいでしょう!」とばかりに経済正常化に邁進しても良さそうなモンだがねぇ。
そんな事を徒然に感じている今日この頃である。
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