fc2ブログ

過払金請求

最近、TVCMでクレカでの払い過ぎ利息が返ってくるという、いわゆる過払金請求というのを見掛けるけど、あれはどうなのか?

本来、クレカは現金を持たないでも支払い可能な便利なものであり、現金で払った時と同じに一括引き落としが原則だ。なのに、近年の銀行のサラ金合併のせいで「リボ払い」なんてのが盛んに宣伝されている。それだけ潜在的なものも含めた利用者が多いという証左であろう。

このリボ払い、当然だが手数料という名の金利が付く。だからこれを使うと、本来現金で一括に支払う買い物をクレカに代えて一括払いするという原則が崩れ、一転、借金をして支払うのと同じ事となる。これはキャッシングでも同様だ。

いずれにせよ、その利息が法定利息より多いから、その差額を返還させようとして司法書士や行政書士などの法律事務所がCMしているわけだ。そう、今までもあったサラ金の過払金請求ビジネスと同じで、そのターゲットを今度はクレカに移したという図式である。

一方でクレカにも従来から「キャッシング」という純然たる借金方法がある。こちらの方が額が多くなりがちなので、法律事務所のターゲットとしてはむしろメインだと思われる。

・・・・・・・

ここで考えていただきたいのは、なぜクレカ利用者は安易にキャッシングやリボ払いを使うのかという事だ。

それは、合併により銀行と身一つになったサラ金にお金を借りて払っているのと同じだという事に気付くべきである。クレカを扱う銀行、キャッシングやリボ払いを扱うサラ金は同じ穴のムジナなのである。

キャッシングであれリボ払いであれ、支払い月に残高を残して次の月に入れば、その人はまた買い物にクレカを使うだろう。何せその時には手元に現金が要らないのだから。そしてさらに返済が膨らむ悪循環。

結局、便利さに溺れて支払いを先送りにした利用者は社会問題となったサラ金利用者と同じで、業者に金利ばかりをむしり取られるハメに陥るのだ。まあ、利用者本人が納得の上でそうしているのかもしれないが、だとしたらあまりに思慮が足らないと言わざるを得ない。

たとえ過剰な利息分が返還されたって法定金利分は戻っては来ないし、戻った分も依頼した事務所の手数料に取られた残りが手元に来る過ぎない。

結局損しているのは誰か? 得しているのは誰か?

簡単な理屈だから少し考えれば分かる事である。

・・・・・・・

それに加えて、今も盛んに法律事務所がCMをしている「B型肝炎補償金」がある。これは集団予防接種によるB型肝炎感染者に対する国の補償制度を感染者に代わって申請し、補償金を受け取るというものだ。

たまたまCMソングが私の好きな寺尾聰「出航」だったのが皮肉だけど、このCMもしつこく流れているから、それなりに需要があるのだろう。

実は私も小学生の頃の集団予防接種によりB型肝炎に感染した過去があるので、法律事務所に問い合わせた事があった。

結局、その時にはすでにB型肝炎ウイルスが体内から消失していた事と今さら本人も含めた家族全員の検査が億劫な事もあって、たかだか数十万円の補償金を得てそこから法律事務所の手数料を引かれた金額を手にするのも面倒だと思い直して断った経緯がある。

今や弁護士と言えど、既得権者を除いてその資格に見合った十分な収入を得るのも難しいと言われている。いわんや司法書士や行政書士をや。少しでもビジネスになるのなら何にでも食いつくというのも分からないではないが、パチンコ屋のTVCMに代わってやたら目立つようになったのを苦々しく見ている毎日である。




関連記事

COMMENT

EDIT COMMENT

非公開コメント

Number of Access
Since 25. Dec. 2001
Day by Day ・・・
My Profile

Chaie<チャイ>

Author:Chaie<チャイ>
最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコースティックギターやウクレレを弾いて70年代フォークを弾き語ったりするのが大好きです。遂に40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2などの弦楽器に囲まれる生活となって幸せです(^^)

もうひとつの大好きはコンパクト欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経て2010年から「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

そしてさらに10年経って取り巻く環境も変化し、4枚ドアとペーパー息子のために安全装置付きのクルマの必要性が。偶然出会った「MAZDA3 FB 20S Burg-S PMG with SIG-S」を2020年から愛車に迎えました。

現役時代は某企業でプロフェッショナルな社内研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、2nd Stageは頼れる薬局のOYAJIを目指したいとDgSで張り切ってます。

2013年から膀胱がんサバイバーを継続してます。無病息災よりも一病息災くらいがちょうど良いのかもしれません。

とか言ってたら、2020年に肝がん発生。予防接種からのHBV感染〜暴飲暴食からの脂肪肝〜部分的な肝硬変と来ていたので特に驚きませんでした。最期は肝臓だなと覚悟も決めてたし(^^;)

幸いこれも早期で表層だったため、切除手術を経て無事に終わりました。これで「ダブルがんサバイバー」の誕生です(^^)

愛と情熱を持ってはっきりモノが言える「熱きガンコジジイ」になりたい!

Search
Translation
PDF Exchanger