ああ神通力が
その間、昼間の鎮痛も含めてドンピシャと思われたトラムセットもさすがに神通力を失って来たなと思わされたのは、勤務中に再び出始めた針刺痛だった。
夜間は2時間毎の頻尿は別にして、これまで通り痛みもなく無事に眠れている。朝も1回めの服用後から出勤までは、たまに歩行に伴なう痛みが出る事はあるものの概ね軽い鈍痛止まりの状態で職場にたどり着ける。
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問題は到着後の最初のトイレの後だ。当然だがトイレ後の開店準備から通常の立ち仕事に突入するのだが、そのあたりから中程度の針刺痛が断続的に出現するようになったのである。そうなると過去同様に医薬品カウンターに足を広げ気味に身体を預けて動かないでいると楽になるから、書類を見るフリなどをしながらその基本姿勢を取り続けざるを得なくなる。最近は医学書などを読んだりしている。
だが、小売店は接客業務がつきもの、その姿勢を長く続ける事が許されるはずもない。しばしばお客さんから商品の場所や在庫などを訊かれたり、治療薬に関する相談などが来る。時にはメモを読み上げてその商品をピックアップして欲しいと言われるケースもある。そうなるとその場にいて片付く接客ばかりではないので歩いて移動せざるを得なくなり、途端に針刺痛が復活する。歩行はぎこちなく不自然な姿勢になるし歩行速度も鈍る。お客さんには見せられないが、場所が遠ければ顔は痛みで歪んだり。
納品日などは、まだ十分慣れていない納品業者の手際が悪いので出し切れていない梱包を開けて品出しをする。当然ぎこちないもののそこらを動くたびに痛みも付いて来る。たまに来るメーカーのラウンダーへの対応も含めて、業者にはそれを悟られないようにさり気なさを装ったり。
レジにお客さんが数人並ぶとすかさず応援レジのアナウンスが流れる。人数に余裕があれば私の応援レジの業務優先度は低いゆえ行かずに済むが、いつもいつもそんな時ばかりではない。人手が足りない時は移動して応援レジをこなす。顔で笑って肚で泣いたり。
業務を一つ済ませるたびにカウンターに戻って基本姿勢を取りながら痛みが薄れて行くのを待つ。早い時はお昼頃までに鈍痛のみに変わるが、遅い時は夕刻から終業1時間前くらいまで続く場合もある。その間、昼休憩と2回目のトラムセット服用を経るが効果はビミョー。最近はロキソニンを併用する事も多くなったが、それでも効果の差はさほど無さそうにも感じる。
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そんな日々だから公休日は受診日以外は家で安静にしている事が多い。仕事中と違って活動量は最低限で動き回らないせいか、その時は痛みも無く平和な一日を過ごせる。このひと時が一番安らぐというのも情けないやら哀しいやら。
振り返ればこの冬の膀胱炎発症から痛みの日々が始まったのは去年の12月だから、かれこれ3ヶ月近い闘いにもなっている。これまでの経験からは、もうそろそろ鎮痛薬が無くても楽になる時期ではある。
後は先月21日の予定が新型コロナ感染患者の出現で今月6日に延期された外来受診の尿検査の結果が良好と出る事と春の陽気で去年のように穏やかな日々がまた訪れるのを期待するばかりである。
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