増税狂騒曲
そして土曜日からは私の三連勤。その土曜日はバイトのK子の遅刻と、まあ例によって見慣れた景色から始まったものの、実はさほど変化のない一日だった。これを見て、結局休日はお出かけ優先だから日曜月曜もそこまで大した事態にはならなさそうだわと店長共々ホッとしたのだった。
ところがこれが大大勘違い‼️
日曜日は昼前から雨との予報だったのに、朝からそんな素振りは一切なく実に良い秋晴れとなったから堪らない。
午前中は今まで見た事のない10数名のレジ待ち行列が出来、普段は閉じている私の所の薬レジを開けて対応をせざるを得なかった。そしてこれがほぼ途切れなく延々と夕刻まで続き、日曜日ゆえ通勤帰りのほとんどない夜の時間帯に至ってやっと落ち着きを見せたのだった。これは年末よりも凄い光景だったわ。
売上げはもちろん新記録‼️
振り返ってみれば、酷かったのは昼〜晩の時間帯までで、私はこの日は予め1時間延長にしていたのだが、最後の1〜2時間の落ち着きからすれば、延長するまでの必要はなかったかのようだった。
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ならば今日、平日の月曜日は更に落ち着いて来るに違いないと、延長なしの定時で退店する予定で出勤した。
平日にしては開店時からいつもよりお客さんの数は多めだったが、レジがパンクする事はなかった。おかげでそれほど多くはない納品の品出しもスムーズに片付け、欠品の目立つ棚を舐めるように見つめながら補充のための発注をこなし、吊り下げ什器などのまだ差し替えられていない増税後用の棚札を作って貼り替えたりする余裕が持てた。
そして夕刻。
そろそろ通勤帰りのお客さんが来店して来る時間帯となり、果たして一人二人三人とOL風のお客さんが見え始めた時だった。まるで電車が到着する間隔に呼応するかのようにまとまった人数が次々と入って来るではないか‼️
それでも夜間帯のバイトの人数を厚くしたシフトを組んでいた店長の采配が当たり、2つあるレジにはレジ担当とサッカー担当のバイトがコンビで張り付く事が出来た。
しかし、行列は増える一方で全く減る気配がない。たちまちもう一人のバイト君と私が組んで薬レジにお客さんを案内してはレジをこなすハメになった。それでも行列は減らない。気が付けば昨日以上の人数がフロアの端まで伸びていたのだった。同時に日用品どころか医薬品も欠品が目立ち始めていた。
行列に向かって「次にお待ちの方、奥のレジまでどうぞ〜!」と必死に呼び込んではレジをこなすの連続で、ようやくひと段落した時には予定時間を1時間超えた午後8時を回っていた。相手のバイト君も私と同じく午後7時上がりの予定だったが、この状況では叶うわけもなく一緒に運命を共にした。
ようやく落ち着いたこのスキに上がってしまおうと薬レジは店仕舞いして強引に本日の営業終了。でも店はまだ終わらないから、今日も昨日に続く売上げ記録となるのはほぼ確実だろう。
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食料品・飲料は8%のまま据え置きとなる軽減税率の適応なので、駆け込み客の主なターゲットはトレペやティッシュ、シャンプーや洗剤などの日用品、ビールや缶チューハイなど酒類、それと医薬品である。
増税とはいえ、現在の8%からわずか2%上がるだけである。例えば300円のトレペが6円上がるだけ。しかも増税後でもキャッシュレスで還元される場合があるし、消費の落ち込みを恐れる小売店は軒並みセールをやるに違いない。
それを今、長蛇の列に並んでただでさえかさばる物をエッチラオッチラ家まで運び、それを格納するスペースまで作らねばならない苦労をしてまで買い込むべきなのかという疑問を私は何度もSNSに書いて来た。
ましてやビールや酒などは豊富にストックがあると逆に気が大きくなっていつもより余計に飲んでしまう事にもなるだろう。ウチの二番手社員は前回の増税の時にそれを経験し、金輪際買い込みは止めましたと笑っていた。
結局、マスコミに煽られた情弱たちが、まるで何かに追い立てられるような強迫観念に突き動かされて押し寄せて来たというのが率直な感想である。大方は支出が増えて終わる事になるだろうに。
貧乏人の銭失いとはよく言ったモンだね。
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