結果を求めて何が悪い!
そして迎えた、これこそ絶対に負けられない大一番がFIFAランキング8位の最終ポーランド戦である。この試合で引き分け以上なら自力で決勝トーナメント進出となる。負ければコロンビアvsセネガルの結果に委ねられる。
運命の試合。何と前試合から6名も入れ替えて臨んだ日本代表、前半から日本の攻撃がポーランドゴールを脅かす。守備陣も相手の高速カウンターに食らいつき、エースのレバンドフスキーにもまともに仕事をさせない。日本の得点の匂いプンプンの試合運びだった。
だが後半14分、警戒していたセットプレーからポーランドに先制点を許してしまった! この試合、GK川島の汚名返上のスーパーセーブが三度も炸裂! ポーランドに追加点は許さなかった。
同点のためのゴールを必死に追い求める日本にやがてコロンビア先制の情報がもたらされる。このままで行けば、ポーランドに負けてもセネガルと勝ち点、得失点差などは全く同じだが、わずかにイエローカードの数(フェアプレーポイント)で日本が上回っていて、文字通り薄氷の決勝トーナメント進出が可能となる。それがグループリーグのルールとなっている。
そして西野監督は攻撃をせずにボールを回して時間を稼ぐ指示を出した。観客からの大ブーイングがスタジアムに響いたが、このまま勝利すれば2連敗のポーランドのメンツも立つし、日本も決勝トーナメントへ進出できる「Win-Win」となるのでポーランド側も攻撃して来ない。そしてタイムアップ。
あちらではコロンビアがそのまま勝利して、この瞬間、セネガルを押さえ日本が決勝トーナメントへの進出を決めたのだった!
この試合運びに私も思わず「?」となったし、試合後には国内に留まらず世界でも賛否が渦巻いたが、考えてみればプロの試合は結果が全てである。オリンピックなどのアマチュア大会とはそのメンタリティが違うのである。攻めてやられたドーハの悲劇の再現にでもなったら目も当てられない。
もしもセネガルが残り15分で同点に追いついたら日本の戦術は結果的に空振りとなり、それはそれで愚かな行為などと責められたに違いない。だからこれはあくまで戦術の一つであり、反フェアプレー云々には当たらない。現にリードした相手がボールを回して時間稼ぎをする試合はいくらでもあるし、先日もキーパーまで攻撃参加した挙句、無人のゴールに蹴り込まれて追加点を献上したドイツの例もあったじゃないか。
何度も言うが、これは全チームに適用されている「ルール」である。
もともとサッカーは、相手に対して如何に裏をかき翻弄しながらゴールを目指すかという性質の時間制の競技である。そして我々の当面の最大目標がグループリーグ突破である限り、リスクを極力回避して結果を求めるのは正当な行為である。それでもセネガルが追いつくかもしれないリスクを覚悟しつつ、西野監督は勝負師として決断したのである。長谷部投入がそれを物語っていた。
これ以上、外野はウダウダ言うべきではない。何よりも我々の望んだ結果がもたらされた事を素直に喜べば良いではないか。
さあ、いよいよ決勝トーナメントだ。相手はFIFAランキング3位のベルギー!
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