ジジイになった日
「さきほど生まれました。男の子だそうです」
この瞬間、覚悟はしていたものの実感など程遠い「ジジイ」なるものに私はなった。生化学専攻の身から申せば、DNAを介して見事に我が血筋はさらなる世代へと繋がったという事である。
幸か不幸か、息子夫婦の居所は横浜のはずれ、産院もその地元というから面会時間の関係上すぐに駆け付けるわけにもいかない。まあ明日か明後日あたりにカミさんは見に行くだろうが、私は明後日の土曜の公休日は名古屋でイベントがセッティングされているため動けず。
しかしながら、この時代ならではでさっそく写メが送られて来たので、その顔を見ると何と生まれた時の息子に濃いめの髪の毛といい、口周りの様子といい、まさにクリソツではないか! こりゃ間違いなく息子の子供だと確信させられたわ。
初産らしく予定日の18日を軽々と超え、やっと陣痛らしきものが出始めたため入院したのが昨晩だから、丸々24時間陣痛と闘い分娩に至った事になる。楽に生んでしまうよりもこのくらいシンドイ思いをした方が印象深いだろうと、子供を産んだ事のない外野のジジイは勝手にほざくのだった。
だが、粘ったせいか体重は3480gに達していたから、昔だったら健康優良児候補だろう。このままお宮参りの頃を迎えたら、とても抱っこ出来ないかも、とはカミさんの言。
そのお宮参りも慣例に則って来月にも敢行するらしいが、何もそんな寒い時にやるこたぁないだろと私はグチるが奴らの耳にゃ届いちゃいまい。オマケに好きな鎌倉で食事を兼ねてやるようで、とすれば神社は鶴岡八幡宮か? 休日の鎌倉なんてホイホイ行くモンじゃなかろうにと私はグチるが奴らの耳にゃ届いちゃいまい。
ともかく、人生に二度はない初孫誕生とジジイ記念に家の小さなワインセラーに眠っていたボルドーの赤で祝杯をあげようと思う。アルコールの類はもう5年近く飲んでいないが、まあ今夜は特別という事で。
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