だましだまし
とはいえ、まだまだ試運転状態と言っていいだろう。今回は歩行を妨げるような痛みこそ生じないものの、歩行による振動が膀胱周辺に伝わって違和感を覚えるのは以前とさほど変わらない。加えて一日の立ったり座ったりの仕事に対応すべき足腰がなまってしまっていて、仕事が終わる頃には背筋痛まで覚える始末。排尿前後の尿道痛は相変わらずだし、若い時の回復力とのあからさまな差を否が応にも痛感させられている。そんな我が身を恨みながらの闘いはまだまだ続くのだろう。
それでも今月から応援に来ていただいた他店舗の先生方のおかげで、結構な時間と労力を要する本部指示の複数の棚替えもほとんど完了、気になっていた1類医薬品の販売も滞る事もなくなった。店長を始めとするお店のスタッフ共々、本当にありがたいサポートに感謝しきりである。まさに今や大人気となったラグビーの精神「ALL FOR ONE」を思い起こさせてくれた。
また、私のリタイアを聞いたお客さんからも労いの言葉をいただいた。このお店でまだまだ駆け出しに過ぎない私を覚えてくれていた事が何より嬉しかった。こういうお客さんのためにも可能な限り頑張り抜こうと気持ちを奮い立たせている。
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心身共に満たされないと人は物欲に走るのかもしれない。少なくとも私はそうらしい。膀胱に負荷をかけないようにソファに身体を横たえながら、ついつい覗いてしまう通販サイトとヤフオク。大抵は途中で我に返ってポチッとするのを躊躇うのだが、先日はよせばいいのにヤフオクで気になっていたエレアコ(珍しい材料で作成されていて現在は生産終了品)の現在金額があまりに安かったため、半分冷やかしで入札を始めてしまった。いつもなら想定金額以上に釣り上がると自然に手を引くのだが、思いがけずその金額で落札に至ってしまったのである。
しかも驚くべき事に、出品者は自宅から車で10分位の場所に住んでいて私の休日との都合も合い、直接手渡しが可能になった。相手は梱包と発送の手間が省け、私は送料の負担と受け取りの手間が省けるのでお互いWin-Win、こんな事はもちろん初めてのケースだったが無事に終了した。オークションにおけるトラブルは決して少なくなく、私も過去に苦い思いをさせられたが、今回は全くそれは無かった。要は当事者の人間性の問題であって、両者が邪な気持ちを持たずに誠実に対応すれば良いだけの話だ。私は落札後には可及的速やかな連絡と入金を心掛けている。
さてその運命的出会いすら感じさせるブツだが、実はかねてより取り回しのしやすいコンパクトなエレアコが一つあったらいいなとあれこれ探していた。そして価格との兼ね合いも含め、最終的にアイバニーズというブランドの胴厚の薄いシリーズに当たりをつけていた。その旧モデルが今回落札した「Ibanez EW30 PDE」だった。現行モデルよりも胴厚はあるものの、ボディはパドゥークというアフリカ原産のカリン(果実がなるカリンとは別種)製で、珍しい赤みを帯びた色合いと独特のデザインが気に入ってしまった。その音色は中~高音域に特徴があり、まさにチャラリ~ンと鳴るところから「チャラリン・アイバニーズ」と命名した。
これで我が家のフルサイズのアコースティックギターは3台となり、同じようにその音色から名付けられた長男の「ドンシャリ・マーティン(Martin D28M)」、二男の「シャラーン・フェンダー(Fender CD-220 CE)」と共にアコギ三兄弟体制となった。もちろんカミさんにはヤフオクで落札しちゃったなどと口が裂けても言えないので、知人から譲って貰ったと言っている。なぜなら返す刀でこれまた気になっていたエレアコ専用のコンパクトアンプ(YAMAHA THR5A)も落札していたからだった。こちらは普通に購入した事にしている。というワケで、支払いは必然的にエレアコ代はポケットマネー、アンプ代はカード払いとなった。ま、今回の入院でも保険金が結構出るからいいか。入院してても私はしっかり稼いでいるのだ。爆
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だましだましの毎日はまだ当分続くだろうし、来月からBCG膀注療法がスタートする。ネットの経験談によれば、BCGにより膀胱内に炎症を起こして自己免疫を賦活させて腫瘍細胞を撃退するがために、個人差はあるものの発熱や頻尿、排尿痛などの副作用を生じるというから悩みの種は尽きない。症状が無くなり普通の生活が送れるまでには優に年を越してしまうだろう。だがまだ絶望に浸る段階ではなくチャレンジすべき段階であるのは間違いない。
だましだましであったにせよ・・・。
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