二度目のメルトダウンが始まる ~その2
さて、S男とのツイッター上でのやり取りを全文掲載しよう。ただし、時系列的に同時進行した部分はセパレートし、コメントの字句も読みやすいように一部分改訂している事を予めお断わりする。長文御免
まずはC子のやり取りの最中に横入りして来たS男のこのツイートから始まった。
S男「単純な話で、事の重大さに言葉も重くなったという危機感から来る自然な事。僕らが今直面しているのは、人間の生死や国単位の存亡に関わる事。その事に対して言葉遣いの部分を持ち出し、あ~でもない言ってる場合くぁ~???」
いきなり初対面(対面はしていないが)の相手に対してこんな言葉遣いをして来るヤツ(プロフィールによれば40代らしい)に、庭山議員の言葉遣いへの私のツイートを批判されるとは …と思いつつも、
私「何度も言ってますが、彼女は言葉(言論)を武器とする政治家であって、公人です。だから言葉を選んで発信すべきと言っただけですよ。主張の本質にケチをつけてるワケじゃありません。それと、あなたも言葉を選ぶべきですね。それがマナーというモンですよ」
そうしたら、早くも論旨そのものではなく、枝葉末節な部分への指摘が。
S男「政治家は言葉が武器なんですか? 僕には意味がわかりません」
私「それはあなたの認識の問題でしょう。周りの常識人にお尋ね下さい」
S男「それと、僕の言葉のどこがいけなかったでしょうか? 具体的に指摘して下さい」
私「『あ~でもない言ってる場合くぁ~???』」
一見論戦慣れしている連中の常套句、「具体的に指摘」をしてやったのにS男はスルー。私ゃ、お前さんのいつもの相手とはちょっとばかり違うからね。
S男「今常識人の方何人かに聞いてみました。『言葉っ尻ばかり整える政治家ほど信用できん』『それで何度も騙されてきた』だと」
私「それはその政治家の(言葉よりも)資質の問題」
おいおいS男、40過ぎにもなってこのレベルはチト低過ぎやせんか?
S男「政治家の武器は志と行動力です。そして伝える、という部分では言葉遣いよりも『ハート』『表現力』です。言葉が武器じゃないとは言いませんが、野田さんは言葉遣いの最強ウェポンです。が、少なくとも野田さんより庭山さんの方が信頼できます」
私「言葉の他にも武器があるのは言わずもがなです。野田氏は(言いたい)内容はともかく、(彼の使った)言葉そのもので傷ついた人はいない。庭山氏は(言いたい)内容はともかく、(彼女の使った)言葉そのもので傷ついた人がいた、という事です。信頼うんぬんはまた別の評価です」
野田氏が言葉遣いの最強ウェポン? …ま、いいや。ところで、どんな根拠があって『庭山さんを信頼できる』と言い切っちゃえるんだ?
S男「『野田氏は内容はともかく、言葉そのもので傷ついた人はいない』。なぜあなたにそんな事が言い切れるのですか? 日本国民はもちろん、今世界中の多くの人々が福一事故当事国日本のトップの発言に心を痛めているのは周知の事実だと思いますが?」
私「それは言葉と言うより、内容の問題です。何度も言いますが、論旨を混同しないで下さいな」
論点が「発言内容」と「使った言葉」との間でコンタミしているというのがどうにも理解できないらしい。
S男「『信頼うんぬんはまた別の評価』、最前線で被爆や汚染、避難を始めとしたさまざまな被害や恐怖・不安に晒されている国民の声を、そういった場でしか発言できない人間が代表して訴えてくれた事への信頼です。別の話では全くありません。あるわけがない」
私「私の論旨は『訴えかた』、そのために用いた表現方法である『言葉』です。さらに申せば、私は庭山氏の言葉から傷ついた人がいたのは容易に想像できますし、それゆえ(彼女に)信頼を感じる事はできませんでした」
庭山氏はいつから『そういった場でしか発言できない人間』だったんだ? …これもま、いいや。
S男「内容と言葉は切り離せません。あなたこそ、庭山さんの言葉がどこから来ているものなのかを踏まえて話していないのではないですか?」
私「ある人から発せられた言葉の由来や背景までをいちいち踏まえる事は出来ませんし、(それを他人に)求めてはいけません。発せられた言葉の中で判断するのが普通です。 だから、特に公人の言葉は重いのです」
彼女の言葉がどこから来ているのか? って唐突に言われてもねぇ。私、庭山ウォッチャーじゃないし。
S男「何度も言います。根本的にあなたは向き合っている問題そのものか、危機意識の度合いが大きくかけ離れてませんか? 言葉の使い方の評価は人それぞれあるにしても、言葉の由来や背景を把握しないでどう評価できると言うんですか?」
私「ならば彼女はもっと言葉を尽くして伝える必要がありましたね。もちろん言葉を選んで。そうすれば余計な批判を生まずに内容を理解する人が増えていたのに」
それが言葉を武器に自身の思いを伝えるプロである政治家の義務だろが。ところがS男の反論はまたもダッチロール。
S男「言葉の使い方はやり直しがききますが、生命にはやり直しはききません。脱原発はハナっから弱小少数派ですからめげずに理解者が増えるよう頑張りますよ」
反原発、脱原発派は決して弱小少数なんかじゃないでしょ? …まあ、これで収束するかなと思いきや、
S男「あなたは家が大火事で、生命が危うく今すぐどうにかして逃げなきゃいけない…って時に、何だその言葉遣いは! 何だその格好は! ちゃんと正装して逃げなさい!って言って、火の中で家族に着替えを迫っているようなもんですよ」
あらら。ついに出ました極論による論点ずらし攻撃! 言っても分からんなら実例を示してやるとするか。
私「そんな極論はやめましょうよ。『放射能汚染が確認された地域からの献血は内部被曝の恐れがあるので、赤十字は輸血の前に検査を行なうべき』と言えば済んだ話。(それなら彼女の主張に)私も同意です」
これでやっとフィニッシュか? いやいや、まだ続く。今度は3連発!
S男「それから庭山さん本人に直訴するならともかく、一弱者的個人の方がプライベートの貴重な時間を使って賢明にこの国を守ろうとしている事に対してのあなたの言動の方が、言葉遣いの問題ではなく、まさに国家レベルの危機を感じます」
何のこっちゃ?
S男「庭山さんはリスクを背負ってる立場で発言し、そのリスクを受けたのですよ。あなたはリスクを背負って発言してますか?」
いちいちリスクを背負わにゃイカンの?
S男「反原発を訴える、庭山さんを擁護する事にもリスクが生じてるはずですが、そのリスクを背負って頑張っている一個人の方に対するあなたの発言が許せなく、つい僕もいきなり横から口を挟んでしまいました。その意味では失礼しました。が、間違った事を言ったつもりはありません」
最初は庭山氏の使った言葉への批判から始まったはずの議論なのに、最後は私への人間批判になっていた。言われるまでもなく、アンタの言ってる事は決して間違っちゃいないよ、TPOをわきまえていればね。
このままでは埒が明かんし、こちらも会議や食事の合間を縫ってレスしているのでいささか疲れた。よし、ここらで終止符を打ったれ!
私「そういう(一般の)個人に対して攻撃したつもりはないのはTL(タイムライン)を見ていただければ明らかです。庭山氏は公人であるゆえ、言葉を選んで主張すべきと言っただけです。もとより、それ以上の他意はありません。ま、ここはこれで終わりにしましょう」
やれやれ、結局S男もC子と同じような一途な純粋君だったか。
それでもツイッターでここまで長くやり合ったのは初めてだし、お互いの着地点は異なったものの、私はS男のフォロワーとなった。本人からは「フォローありがとうございます。でも…なぜに?」という驚きのレスも来たが、これもまた縁のうちと思うからである。
おしまい
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