原発利権はシャブなり!

国内の原発の中で唯一運転している北海道電力泊原発3号機が定期検査のため午後5時に停止する。これで国内の原発が全て止まる、いわゆる「原発ゼロの日」となる。

今、大飯原発を始めとする原発再稼動論議が盛り上がっていて、報道でも特集を組んだりするので否が応にも耳目に接する機会が増えている。同時にツイッターでも、特に反原発派から再稼動反対の声が大きさを増している。

そして昨日のTBSニュースの特集。

その泊原発のある北海道郡泊村大字堀株(ほりかっぷ)村の状況と村民へのインタビューで構成されていたが、その中には驚くべき事実が描かれていた。

原発開始以来、村が受け取ってきた原発関連の交付金は590億円に及び、現在でも村の年間予算50億円の70%が交付金によるものだという。そのカネのおかげで村には一年中滑れるスケートリンク(維持費8000万円 /年)、ゴルフ場、ケーブルTVシステム、PC貸出し制度などがあり、村民は全て無料。さらに老人への弁当ケータリングサービス(負担100円!)やプレミアム商品券(1万円で1万3千円相当!)まで至れり尽くせりである。

さらに驚くべきは年間予算50億円というこの村の人口はたったの1900人! 70%を占める交付金(35億円)をその人口で割ると、何と一人当たり180万円にもなるのである! これじゃ原発反対なんて口が裂けても言えんわな。いわんや村民以上に利権を得ている首長をや。

全国各地の原発設置町村だって多かれ少なかれここと似たり寄ったりだろう。この現状を見るにつけ、例えが悪いのは百も承知で言うが、これは官業癒着を背景とした国家による「麻薬漬け」どころか「シャブ漬け」じゃないか! と。

過疎という弱みを持っているところに原発利権という甘い言葉に乗って味をしめたら最後、逃れる事の出来ない蟻地獄の始まりである。今後も多額の交付金を受け取り続けるためには、新しい炉を次々と増設し続けなければならない。そうしなければ今の裕福な生活を維持できなくなるからである。結局、弱者はされるがままでしか生きられない立場に追い込まれる。

しかし、それにも限界が来る。永久に増設し続けるのは不可能だからである。

その時には浮かれて作った箱物施設は廃墟と化し、生き残った少数の高齢者が細々と暮らす寒村が残るのみ。だが、そうなったらそうで電力会社はもっけの幸いと喜ぶだろう。人がいなくなれば生活補償も汚染の心配もなくなるからである。権力者に根回しさえしておけば、もはや誰に遠慮する事もなく原発を存続させられるのだ。

シャブ漬けで廃人になってしまった哀れな人と陰でほくそ笑んでる売人の姿にカブって見えないだろうか?

イメージだけではない。事実、泊村の3年間のがん死亡率は2500人/10万人と北海道内でダントツに高い。安全であるはずの原発の存在によって、まぎれもなく村民の身体そのものも蝕まれているのである。

かつて炭鉱で栄えた村にはその後の産業が育っていない。ニシン漁もとっくに廃れている上に原発誘致により漁業権は放棄させられている。それゆえ若者の村離れは深刻な問題だ。彼らは原発があるがゆえ村には戻りたくないという。そんな先行きの見えない未来に不安を漏らす村民がTV画面に映し出される。だがそれは少数派だろう。心で思っていても言葉に出せない村民がほとんどなのではないだろうか?

ならば、それを立ち直すのは政治の力に他ならない。今のうちに多額の交付金をゼイタク施設の代わりに産業と雇用を生み出す投資に回すべきである。そしてできるだけ早く原発シャブと手を切るべきなのだ。

ところがどっこい、すでに利権構造にまみれた為政者はそうもいかないらしい。

昨年6月の道議会定例本会議にて、共産党議員からの質問に対して高橋はるみ知事は「2008年以降も北海道電力の役員の方々から寄附を頂いているところでありますが、これらの寄附については、それぞれ個人のお立場で御支援を頂いたものと理解いたしております」「また、お尋ねのあった、お二人の役員からの寄附についても、あくまでも個人のお立場で、私の政治活動や考え方に賛同され、御支援を頂いたと理解いたしております」と答弁した。ダメだこりゃ!

もっとも、彼女の経歴を窺えばさもありなん。父や弟と同じようにエネルギー分野に進もうと通産省に入省。後に、自民党の町村信孝氏に誘われて北海道知事選挙に出馬、2003年4月、6人目の北海道知事に就任した。

選挙の時は原発慎重派の態度を取っていたが、今回の泊原発を巡っては、今までのイメージをかなぐり捨てて、一転して原発推進派の素顔をさらけ出した格好だ。要するに頭の先からつま先まで「原発推進派」だったというわけである。原子力ムラの社員と言ってもいいだろう。

おまけに、運転停止によって原発が稼働していなくても交付金を支払う特例を国が定めるというではないか! その金額は自治体によっては稼働時以上になるという。おいおい、それって国家公認のシャブ増量ってこと?

こうなったら後は有権者の選択に委ねるしかないのだが、残念ながら原発地域の市町村単位の選挙は期待できないだろう。何せ有権者のほとんどが原発利権と交付金のシャブ漬けになっているのだから。

残ったマトモな有権者達よ、さあどーする?





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ロードさん

>まー世の中金だし
う~ん、そうですかねぇ?

>貴殿が有権者ならどんな事します?
有権者が取れる行動は良く考えて投票するのみです。

>外国人のリーダーに全てを任せる
日本国民の主権放棄?それが最善とは思えませんが。

まー世の中金だし、易きに流れるのも仕方のかなぁ。

貴殿が有権者ならどんな事します?

もはや外国人のリーダーに全てを任せるぐらいしか救えないのがこの国の現実のような。

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最初のWebsite開設は2001年のクリスマスのことでした。その後、紆余曲折を経てこのBlogへ引越して今に至ります。これからも日々の記録とさまざまなテーマについての意見や感想などを屁理屈コラム日記風に綴りたいと思ってます。

生まれも育ちも東京の下町です。東京タワーやチキンラーメンと同い年なので結構生きてますが、せめて精神年齢くらいは若いつもりでいたいなと。

自称「日本酒のソムリエ」のつもりでしたが、検査値との闘いの末に禁酒に踏み切り、それ以来かなり普通の生活を送ってます。

下手なアコギとウクレレを弾いて昭和を歌ったり、カラオケでも昭和を歌ったりしてます。最近は40年来の憧れだったMartin D-28Mと80年代製のKamaka HF2に囲まれて幸せです。

もうひとつの大好きは欧州車! プジョー乗りのサークル「POOB(プジョー太平洋OYAJIベルト)」の関東地区元締めなるものをやってます。

実は、足掛け10年乗って来た愛車「プジョー206XS」のミッショントラブルにより箱換えを余儀なくされ、ここでも紆余曲折を経てゲルマン製装甲車のような「BMW120iCoupe」を新たな愛車としました。

それをキッカケにBMWオーナーズクラブの「Club BMW 1(CB1)」「BMWメタボ白髪連合会」などのメンバーにもなりました。

某企業のプロフェッショナルな研修職人を目指して定期的に全国を飛び回ってましたが、ステージを替えて今後は頼れる薬局のOYAJIを目指したいと思います。

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