さてさて、お楽しみ企画第三弾&第四弾は連夜のイベントでした~!
まずは成田。ここは新人研修や中途入社者研修などで訪れた地で、研修会場はもっぱらエクセル東急というホテルだった。我々トレーナーは翌朝からの研修に備えて前日夜にホテルへチェックインするのだが、そこに常泊している研修運営チームのメンバーと食事に行く機会が多かった。とはいえ、ホテルの周りには何もないのでバスかタクシーで京成成田駅近辺へ繰り出すのが常だった。
そんなある日、駅前の居酒屋を目指していると、いつも彼らが行く寿司屋や沖縄居酒屋が満席で入れない。仕方がないので新店開拓とばかりに付近をウロついていたら一軒の居酒屋の看板が目に入った。正直ここは成田の地、鰻以外それほどのお店があるという土地柄ではないだろうが、何せお腹が減っていたので、さしたる期待も抱かずに入ってみた。そのお店が「
まちのや」だったのである。
中では若い女将とご主人の夫婦が切り盛りしていたが、訊いてみるとご主人は沖縄出身だとか。取り敢えず、壁に貼ってある数十の銘柄の焼酎の中から焼きイモ焼酎「黒瀬」の四合瓶と本日のおすすめが書いてある黒板を眺めながら刺身や揚げ物などを適当に注文。やがてそれらが運ばれて来た。
そのクオリティの高さにビックリ! 都内でもここまで見事な刺し盛りにはそうそうお目にかかれないだろう。しかもここは、何度も言うが内陸の成田である。ビックリさせられたのは刺身だけではない。揚げ物、焼き物、煮物に至るまで何を食べても美味い! そして女将も可愛い!
それ以来、成田に来た時には他のお店には目もくれずここ一筋。食べログのレビューも書かせていただいた。
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今宵参集したメンバーは、現在の組織で新人研修を行なっているメンバーで、新組織では千葉房総の責任者となるS子、私同様に6月末までには消え去る運命のTとS。このためだけに夕方東京から一緒に移動して来たグータラK、Sの奥方Y子と息子、そして私の計7名。
今夜が最後の晩餐という事を知っているご主人渾身の刺し盛りをメインに、おすすめが書いてある黒板の30品目近いメニューのほとんどを注文し、ことごとく平らげた。もちろんいつものS子の狼藉っぷりも健在だった。
その後、Tオススメの駅前にたこ焼き屋で簡易二次会。既に出来上がっているS子から焼きたてのたこ焼きを口に放り込まれては「熱い! 熱い!」とのたうち回るグータラKは、お店の前だというのにまるでダチョウ倶楽部のコントさながらに大騒ぎ! こうして成田の夜は更けて行き、駅前のホテルで一晩寝て羽田へと移動したのだった。
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羽田からの札幌便は14時発なのだが、自費で泊まった安ホテルのチェックアウトが10時なので、どんなにチンタラ走っても早く着き過ぎてしまう。ま、乗り遅れるよりはマシだけど、これもマイレージ優待チケットだから仕方ない。目指すは札幌西15丁目の「
揚子江」。わざわざ飛行機で飛ぶ連夜の居酒屋巡りという、文字通り弾丸お馬鹿ツアーである。バブルの時代じゃあるまいし。
そもそも今回の企画は、これまで全国研修ツアーで訪れた各地の居酒屋のうち、感動モノのお店かつ我々が認識されているお店を選んで、お礼を兼ねた最後の晩餐に行こうという声で始まった。で、その条件に合うお店が成田と札幌の2店だったといういうワケである。それでも実際にそんなトンデモツアーにフル参加した馬鹿モノはグータラKと私だけだが。
この日の札幌の気温は13℃、薄手のダウンジャケットを持参したのは正解だった。チェックインはグータラKが手配した、会社の出張では絶対にチョイスしないだろうススキノのド真ン中の安ホテル。まだ夕方だというのに、周りでは既にソープの客引きが跋扈しているというシビれるような場所だった。
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「揚子江」は寿司屋と中華が店内で合体しているハイブリッドな居酒屋で、全100席はあろうかいう中規模なお店なのだが、地元の人に大人気で連日満席となる盛況なのだが、ましてこの日は土曜日、開店直後の17時にようやく予約が取れたのだった。いつもは2名という事もあってカウンター席なのだが、この日は初めて座敷だった。メンバーは我々に加え、一足先に札幌観光をしていたちっこいオッサンK。彼もまた早期退職を余儀なくされた同僚の一人だった。
このお店では3名という人数に大きな意味がある。それは毛ガニを注文しておけるかどうかがかかってるからだ。身のギッシリ詰まった上物なので、2名だとそれだけでほぼ腹一杯になりかねないので、注文は3名以上の時だけに限られるのだった。だから今回は気兼ねなく注文しておいた。すでにその毛ガニはドーンとテーブルに鎮座していた。
メインは大きなゲタ台に載った刺身。この日は大間のマグロ、ウニ、ヒラメ、ボタンエビ、ホッキ貝、シャコという、この時季のレギュラーメンバー勢ぞろい! 豪快にドーンと盛られ、その全部が実に美味い~! 何を食べても北海道らしく豪快に美味さを堪能させてくれるところがこのお店の真骨頂である。
さらに北海道ならではの巨大なグリーンアスパラ、中華屋オリジナルのウニの卵とじ炒めや絶品アワビの唐揚げと続く。大間マグロの本物の中落ちは海苔に巻いて食べるのだが、これ食べたらデパートやスーパーの中落ちなんか食べられなくなるわ。
締めは大将お手製の本物のカニがふんだんに入ったカニライスと再び大間のネギトロ巻き。和食と中華で締められるのもハイブリッド店ならではである。
このお店は来るたびにお世話になっている大将と絶妙の客裁きの女将さん、その息子夫婦の家族経営だが、同じくこのお店の大ファンである同僚のW子共々たいへん良くしてもらっていた。W子は先週、説明会の帰りに立ち寄ったそうだが、彼女は新組織の研修チームに残るので、我々と違ってまた来られる機会もあろう。
二次会は隣のパブで、待ち合わせた前身会社からの旧友Nさんに合流し、ここには書けない裏ネタなどで札幌の夜は大いに盛り上がった。
だが翌日仕事を入れられたグータラKは6時起きで帰京しなくてはならないらしい。あらあら御愁傷さま。彼以外のメンバーは文字通り解放された気分で楽しめた。翌日に仕事がない自由とは、こんなにも気持ちの良いものだったんだな、と。
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こうしてお楽しみ企画はあっという間に終わりを迎えた。応募していたチェーン薬局会社から面接依頼を知らせるエージェントからのメールが届き、週明け早々に面接に行く事となった。その会社は私の中ではプライオリティの高い会社だったので、いきなり本気モードで臨まなくてはならない。
それにしても、勤務開始希望日は7月1日からとエージェントを通じて先方に伝えて貰っているはずなのに、こんなに早くから面接するものなのかねぇ。今年の薬剤師国家試験合格率が60数%と異常な低率で薬剤師不足が加速したアオリなのかな。製薬企業への応募は、これまで年齢などでことごとく落とされたから、薬局薬剤師の方で合格したらひとまずホッとするけど。
ともあれ最終出社日まで残り1週間余り。今日もランチに行くお店をダブリのないようセレクトしている私だった。