痛みを抱えて「軽井沢シンドローム」
元々はプジョー206のオーナーズクラブとして2002年に発足したOYAJI中心の会だった。時は流れ、それぞれの愛車も変遷を受けて来たが、いまだプジョー乗りが大勢を占めている。メンバーである限り、この総会は文字通り万難を排してでも参加するという暗黙のルールがあったのだが、これも時の流れと共に家庭の事情が優先するようになって来たのは当然と言えば当然だろう。
総会は原則として年2回、関東エリアと関西エリアの会場で交互に開催される。メンバーは総員20名を優に超えるのだが、ここ近年は数名の参加という事もあった。しかしながら今回は総勢13名、うち新婚1組という面白そうな面々だったので、なおさら万難を排して参加したいと思っていた。しかし私の方は相変わらず痛みとの闘いの日々で、万が一当日の状態が悪ければドタキャンも覚悟のエントリーだった。
こうして風酔亭夫妻の幹事で「POOB総会2016 in 軽井沢」が開催されたのだった。
当日の早朝は幸いにも大きな痛みも出なかったが、念のために大事をとって直接ペンション「イグゼ」へ向かう事にした。昨夜来の雨のせいか、土曜日の関越道は思いのほか空いていて、頻尿によるトイレ休憩の高坂SA、横川SAに寄ってもなおチェックインタイムの1時間以上も前だった。偶然にも横川SAにてクリちゃん夫妻と遭遇し、しばし時間を潰した後にチェックインタイムの少し前に到着したが、そこには本隊のメンバー達が着いたばかりで、ペンションの駐車場でたむろっていた。これも偶然である。
ちなみに今回の参加車は、プジョー206が3台(しげドン夫妻、おふらんぷ氏、風酔亭夫妻)、208が2台(芳さん、inakichi夫妻)、406クーペが1台(コンドウさん)、RCZが1台(風さん)。なお、ヨソ者としてデミオ(クリちゃん夫妻)とBMW120i Coupe(私)。
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旧軽銀座に徒歩10分程度という絶好のロケーションに加え、宿泊11名となれば本館貸切となり、他の宿泊客に気を遣う必要も無いので、私はアコギ一式の鳴り物を持参した。連れて来たのはアコギ三兄弟の二男の「シャラーン・フェンダー」である。
まずは夕食。ペンションは一泊朝食にしたので、夕食は旧軽銀座の「厨(くりや)」という居酒屋。居酒屋と言ってもメニューには餃子や麻婆豆腐、エビチリや酢豚もある。もちろん刺身や煮込みといった居酒屋メニューも。それらをいつものように思いつくままに注文し、締めはあんかけ焼きそばとペペロンチーノうどん。価格はさすが軽井沢、ほとんど東京価格だったが、人数のメリットもあって飲んで食って@5000円とリーズナブルにあがった。
ペンションに帰り、談話室にてこれまたいつものようにしげドン氏が持参した酒を飲みながら談笑。カラオケもしていないうちからすでに寝落ちしたメンバー(芳さんや風さん)が出始めたのも寄る年波のせいかもしれない。ここで日帰り参加の新婚inakichi夫妻が帰京。最後に残ったクリちゃんの音頭で鳴り物タイム。持って来た楽譜にある昔の歌をギターで弾きながら次々と歌っていく。こんな事が出来るのも貸切のおかげである。
2時間近くも歌っただろうか。ここらでお開きとなったのが午前0時ジャスト。この時間なら明日の朝も十分起きられるだろう。これまでPOOB総会の条件となっていた露天風呂もカラオケもここにはなかったが、それを補って余りあるロケーションと貸切状態だった。このスタイルも十分アリだな。
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朝が来て、ペンションの朝食をいただいた後、車をそのまま置かせて貰って旧軽銀座に散策。大きな痛みはないものの、それでもついつい慎重になってしまう私は最後尾をついて行くのがせいぜい。ショッピングモールの有料トイレも頻尿を抱えている身には躊躇する理由にはならなかった。・・・100円払った割にはそれほどキレイなトイレではなかったけどね。
自宅用に有名な「浅野屋」ではなく、その対面にあるジョン・レノンが愛した「フレンチベーカリー」でパンを購入。お約束のソフト部活動は、軽井沢といえばここ「ミカドコーヒー」のモカソフトがテッパンだろう。しかしここにも中国人観光客のグループが目立つ。あっちこっちで「チュンチュン・チャンチャン」と騒がしいので、時々どこの国にいるのか分からなくなるが、日本の観光地はこの流ればかりは止めようが無いんだろうな。
昼食をとって解散となるのがこの会の通例で、今回はペンションの女将に教えて貰った近くのフレンチレストランのランチをチョイス。昨夜の居酒屋からようやく軽井沢らしい食事になったが、日曜にも関わらず静かで良い雰囲気。さすが地元民の知るお店と感心したのもつかの間、となりの若い客が携帯電話で喋り出すわ、初老のグループのオヤジが我慢が効かない性格らしく、あれやこれややかましいのでたちまち雰囲気ブチ壊しになった。田舎モンはクニへ帰ってろってんだ! いや、料理はとても美味しくいただけたけれど。
再びペンションへ帰って、いよいよ解散。関西組は遠くは大阪、姫路、岡山からの参加だったので無事に帰ってFBにアップするまでが総会なのだから気を付けて帰って欲しい。次回は大井川鉄道にチャレンジする企画がすでに持ち上がっている。この秋にも開催出来ればまた楽しめるだろう。
POOB発足から足掛け15年になる。これだけの時を経ても変わらずに会って笑える仲間というのは、この歳になるほど貴重だと感じる。これからも一人でも多くのメンバーが参加してこの素敵な輪を大きくしていってほしいと願っている。
家に帰るなりamazonでかの名作マンガ「軽井沢シンドローム」全巻をポチッとしたのは言うまでもない。この2日間に見て来た景色を蘇らせつつ、改めてじっくり読んでみようと思う。